「GoTo商店街」に流川通り会

「流川通りまっぷ」を基本にウェブ商店街を提案し
「活性化につなげたい」と沼田会長

 経済産業省が新型コロナウイルス感染症対策支援事業として募集している「GoTo商店街」の先行募集で全国34事業が採択され、大分県では別府市の流川通り会(沼田守生会長、45店舗)が提案したウェブ商店街が採択された。
 「GoTo商店街」は、3密(密集、密閉、密接)対策等の感染拡大防止対策を徹底しながら、商店街がイベント等を行うことで周辺地域で暮らす消費者や生産者等が「地元」や「商店街」の良さを再認識するきっかけとなる取り組みを支援するもの。
 商店街が率先して地元の良さの発信や、地域社会の価値を見直すきっかけとなる取り組みを行うことで、地域に活気を取り戻していくことを通じて商店街の活性化につなげる。募集対象は、商店街等の活性化につながる取り組みを実施できる商店街組織等。消費者や生産者が、地元や商店街の良さを再認識するきっかけとなるような商店街イベント等の実施(オンラインを含む)、地域の良さの再発見を促すような、新たな商材の開発やプロモーションの制作などを行う。上限は300万円で2者以上で連携して事業を行う場合は、300万円に申請者数をかけ、500万円を足した金額(上限1400万円)となっている。
 地元パフォーマーの出演料や消毒液などの対策備品の購入費、アルバイト雇用費、広告宣伝費、商品開発のコンサルタント料などに使える一方で、独自のプレミアム付商品券の発行や備品の購入、施設整備費には利用できない。
 流川通り会は、ゆめタウン別府店から別府ラクテンチまでの間の商店街で構成されており、業種は、病院、金融機関、飲食店、電気店、コンビニ、スーパー、薬局、小売業など幅広い業種の店舗が軒を連ねている。2年ほど前に「流川通りまっぷ」を作成。名所散策を動画で配信するなどしていた。マップは人気だったことから、増刷をするも、新型コロナが広がり、観光客を含め、人通りが激減。集まって話し合いをすることもままならない中、沼田会長が通り会のホームページを作ることを提案。店舗をクリックするとその店舗を紹介する画面やそこのホームページにリンクするなど、バーチャルの世界で通りを楽しんでもらおうということになった。
 ホームページを作成するに当たり、行政機関と相談するうちにGoTo商店街のことを知り、申請を行った。「早い段階で申請して、結果もなかなか分からなかったので、ダメだったのかと思った」と沼田会長。先週金曜日に連絡を受け、「青天の霹靂」と驚きを隠さない。
 「コロナ禍ではイベントをするよりも安全だと考えた。24時間、いつでも、どこでも検索して情報を得ることが出来る。今後も長く残して続けていける事業でもある。ホームページを見た人の1%でも2%でも来てくれれば成果はあると思う。訪れた人は流川通りだけで買物をしたり飲食をするわけではないので、全体の活性化にもつながると思う。全国に別府をPRすることで店が元気になり、働いている人が元気になるのが一番だと思う。楽しいホームページになるのではないかと思う」と話す。12月には開設し、そこからネット販売も出来るようにしたいと言う。
 市内の商店街は一致団結して「笑顔でおもてなし再開」宣言をしており、今後、GoTo商店街にも参加するものとみられ、流川通り会を皮切りに、商店街の活性化につながるのではと期待されている。

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