大分県行政書士会別府支部長

支部員が働きやすいように

木本 直美(きもと なおみ)さん(56)

 今年4月の定時総会で、大分県行政書士会別府支部長に就任した。
 「責任を痛感しています。所属している支部員が、仕事をやりやすいようにしたいと思います。市民の役に立つために、何が出来るか考えています」と話した。
 無料相談会や終活相談会を行っており、高齢者のために後見制度や相続などの相談も受け付けている。今年1月、新型コロナウイルスに関する市役所の助成金の受付業務を行った。書類のチェックや書き方などのアドバイスをしており、今後も申請するとき、行政書士が役に立つ場面と感じたという。
 行政書士は「士業(しぎょう)」と呼ばれており、弁護士は裁判所、司法書士は法務局、税理士は税務署、社会労務士は厚生労働省が管轄で、行政書士はそれ以外のものを担当する。遺言、遺産相続、契約書・内容証明作成、法人設立、不動産関連の行政手続、建設業などの許認可申請、自動車登録など多岐にわたる。また行政書士でも、ある分野を専門で行ったり、広く多くの分野の相談に乗る人がいる。
 昭和39年生まれ、兵庫県神戸市出身。1987年3月に関西大学文学部を卒業し、同年4月に一般企業に就職。2000年3月に退職後、4月に杵築市へ移住。12月に同市内起業に就職。03年9月に退職し、04年に起業した。09年4月に父が他界し、同月に大分大学大学院経済学研究科に入学。相続関係をしていた母が倒れたため、それまでやってきた内容を知り「私がやろう」と考えた。宅建、相続士、終活士などの資格を取得をしたが、とても大変だったという。12年に大学院を修了。16年4月に発生した熊本・大分地震の後、由布市で相談会をしていたとき、行政書士の資格を教えてもらい、猛勉強した。18年11月、県行政書士会別府支部に入る。19年5月に会計理事、21年4月に支部長に就任。「諸先輩に支えられています」と話した。
 趣味は、多肉植物を育てることと日本庭園の箱庭を造ること。大きい物をそのまま小さくしたミニチュアなど、一つの世界を作るのが好きで、気持ちが安らぐという。
 座右の銘は「ピンチはチャンス」。30年ぐらい前から心に留めており、自分を鼓舞している。
 別府市内の自宅で、一人暮らし。娘は独立して東京で働いている。