中部子ども応援プロジェクト(リーダー、権藤和雄さん)は市立中部中学校のキャリア教育支援として3年生に対しての職業講話を15日午前11時40分、市立中部中学校体育館で行い、3年生160人が参加した。
講師は、アフリカンサファリの神田岳委園長が務めた。
神田園長は獣医師でもある。小学4年生のとき、愛犬を治療してくれた獣医の姿が忘れられず、獣医になることを決めたという。
サファリでは、モルモットからキリンまで飼育しており、「サファリに私がいないと動物が死ぬ」という気持ちで仕事をしている。
とくにライオン愛に溢れた神田園長は、生徒にライオンに対する麻酔の仕方を解説。生徒や先生が「麻酔銃を打つ」「食事に混ぜる」「寝ているときに打つ」「吹き矢を使う」などの答えが出た。神田園長は感心しながら「いろいろな案が出たが、体に負担を賭けないようにするため、スクイズケージというものを使って、壁を動かして身動きが出来ないようにして打っています」と紹介した。
獣医をしていると、動物の死が分かるといい「何もしないでいいのではと思うが、動物は最後の瞬間まで生きようとしている。だから、私も最後の瞬間まで頑張っている」と述べた。
「『どうせ』を『どうやったら』に変えて考えている。『どうせ』は諦めの言葉。『どうやったら』に変えるだけで、世界は変わる。動物はいつか死ぬが、諦めたら負け以下になる。みんなも頑張って、将来、一緒に働く人が出てくれば嬉しい」と締めくくった。
質疑応答では、神田園長は生徒からの質問に丁寧に答えた。
最後に、3年生を代表して髙原沢海さんが「今回の講話を聴いて、学んだことが2つあります。1つ目は働くことの大切さです。僕たちは去年、コロナの影響で職場体験という実際に働いて、職に就くとはどういうこと考える貴重な体験をすることができませんでした。しかし今回の講演を聴いて、職に就くことが楽しみになりました。2つ目は、命の大切さについてです。今はコロナ禍で、世界ではたくさんの命が奪われていて、学校生活ではマスクを着けての生活、黙ってご飯を食べる『黙食』という行動を行っています。これからもそういう行動を徹底して、コロナの犠牲者が少しでも増えないようにしていきたいです」と謝辞を述べた。