別府大学国際言語・文化学科芸術表現コースはアート作品「大分の民話『猫ん芝居』」を、JR別府駅で展示している。今年で4回目。12月上旬まで展示予定。
今年度も、金孝源准教授と長浜桂子非常勤講師のデザイン・指導のもとに芸術表現コースの学生が、アート作品を制作。学生が19作品を提出し、金准教授らが今回のアート作品を制作する学生4人を選出した。作品は、高さ1・56㍍、横1・72㍍の屏風が2枚設置されている。
今回は「大分県民話総集編」(発行クリエイツ、著者は土屋北彦さん)の中で紹介されている「猫ん芝居」をテーマにした。猫ん芝居は登場人物は全て猫で、その一場面の忠臣蔵の舞台で、判官役の猫と短刀で切腹する猫がおり、主役の由良之助役の猫が登場するというもの。
金准教授が「アートの力で地域の魅力を知らせようと、大分の民話をアート化しました。学生と先生の力で再現しました。」。
長浜非常勤講師は「大分に居ながら、大分の民話と言うものをあまり知らなかった。クリエイツさんのおかげで数多くの民話があることを知り、良い経験になりました」とそれぞれ述べた。
学生の吉田未知さんが「私は切腹する判官や仲間の武士を描きました。猫の表情を見てほしいです。お気に入りの猫の表情を探してくれたら、嬉しいです」。
近藤美羽さんは「難しいと思ったけど、みんな上手く描けました。由良之助の後ろにも猫がいて、その表情が可愛いのからエキゾチックなものまでいるので、探して下さい」。
久保幸彦さんは「私は大学に入ってから共同制作をしたことがなかったので、貴重な体験が出来ました。それぞれが担当した部分を精一杯してくれたので、一つの作品にまとまったときにより良い作品になりました」とそれぞれ作品制作について語った。
最後に、園田達哉九州旅客鉄道(株)別府駅助役が「作製には多くのご苦労があったと聞いています。コロナ禍で人の移動が制限される中でも、写真を撮られたりする姿は嬉しく思います。多くの人が作品を目にしてくれればと思います」。
森北実(株)クリエイツ専務は「大分県の民話を収集してきて、昨年9月に大分県民話総集編をデジタル化しました。大学に話をしたところ、地域活性化のために学生に描かせたいという話がありました。民話を若い世代に知ってもらえればと思いました」とそれぞれ生徒を応援した。