第49回衆議院議員総選挙で9期目の当選を果たした岩屋毅衆議院議員(64)=自民党=が8日午後3時、今日新聞社を訪れた。
「今回の選挙戦ですが、枝野さんを代表として常に批判を繰り返し、常に攻撃的なスタンスは今のみんなの気持ちに合っていないと思う。国難のときは、政治はみんな休戦をして協力する気分が世の中にあると思う。常に対立構図に持ち込むということは、国民が評価していないと思う」と開口一番。
選挙戦を振り返り「今回は、自民党の別府市連、各市町村支部の選対、従来からの後援会、支援団体、友好団体、友党公明党の支援が一体となって、これまでで一番充実した戦いをコロナ禍の中で出来た。感染予防に気をつけながら、やるべきことはやる方針で臨んだ。そのおかげで、個人演説会は十数回、街頭演説は200回ぐらいは出来たと思う。選挙が始まる前に河野太郎さんが来てくれて、選挙区を一巡しました。やるべきことがやれた選挙で、結果に結びついた」と述べた。
今後の活動については「コロナからの脱却。感染を封じ込めて、この間に傷んだ経済を立て直す。地域の要望も聞いてきたので、そういう対策が次の予算にしっかり盛り込まれるように早速、党で発言していく。特に別府で言うと観光の再生。2年近くにわたり苦境に耐えてきているので、回復にもかなりの時間がかかる。GoToキャンペーンを安全な形で出来るだけ早期に再開させることに全力を尽くしたい。自由民主党観光産業振興議員連盟の幹事長なので、すぐにでも観光庁と打合せをすることにしている」と話す。
コロナから脱却するためには、政府が行動基準やルールを示す必要がある。科学的根拠に基づいて、自粛要請の内容を緩和することを国が進めていく。事業継続に苦しんでいる事業者に追加給付する、生活困窮者にも行うなどをしつつ、経済を前向きに動かすためのGoToをはじめとする対策を予算に盛り込んでいく。来年は夢と希望を持って新しい年を迎えられるような状況を作っていくことが、一丁目一番地となる。
中長期について「30年間、日本の経済はほとんど成長していない。国民の所得も上がっていない、むしろ実質所得は下がっている。この間、主に政権を担っていたのは今の与党。これは反省しないといけない。日本経済をもう一度成長させるための成長戦略をしっかりやって、グリーン化やデジタルが柱になってくると思いますが、これに加えてAI、量子コンピュータ、ロボットなど、半導体の拠点を国内に作らないといけない。成長の努力をして、国民に広く分配する仕組みを作っていかないといけない時期に来ている」と熱っぽく語った。
9期目の関門をくぐり抜けた岩屋氏。熱心な、ある支持者は「岩屋が国会議員に進んだ当初、『将来、別府から総理大臣を!』の合言葉で戦いに臨んだ。ボチボチ自民党総裁をめざしてもいい頃なのでは…」と夢を大きくふくらませている。