大分県新型コロナウイルス感染症対策本部と大分県社会経済再活性化緊急推進本部合同会議は7日、新型コロナウイルス感染症の次の流行に向けた対応について会議で検討。県民へメッセージを発表した。
県内の感染状況は、落ち着いた状態になっている。しかし、新たな変異株「オミクロン株」が国内で3例確認され、既に世界各国に拡散している。しかし、感染力が格段に強いとされるほかは、現時点では不明な部分が多く、予断を許さない。
国の水際対策と歩調を合わせ、検疫と連携を強化し、オミクロン株感染者の濃厚接触者の情報共有を徹底することで、十分な知見が得られるまでの間、県への侵入を少しでも遅らせるように取り組んでいる。県内に該当者の情報があれば、宿泊療養施設で14日間の待機をお願いし、2日に1回のPCR検査を行う。
今後、県内で新型コロナの新規感染者が確認された場合、衛生環境研究センターでスクリーニング検査を行った上で、大分大学の協力を得て、オミクロン株であるかどうか確認するためのゲノム解析を行う。
医療提供体制についても、病床506床、宿泊療養施設1349室と必要十分な数を確保。中和抗体療法も県内の33医療機関で実施が可能となっており、年内の承認が見込まれる内服薬についても診療・検査医療機関や調剤薬局での処方に向け準備を進めている。
ワクチン接種の3回目については、既に供給されている6万回分について、県独自の優先順位を設定し、原則とされる8カ月経過を待たず、可能な限り接種を前倒し。感染リスクの高い新型コロナの入院治療医療機関や診療・検査医療機関、ワクチン接種医療機関の従事者に加え、重症化リスクやクラスター対策を考慮し、高齢者施設の入所者等を優先的に行う。この優先接種では接種券の有無を問わない。引き続き、国に対してワクチンの長期的な供給計画の早期提示を求めるとともに、供給量に応じて可能な限り全体的なワクチン接種の前倒しを進めるとしている。
不明な点も多いオミクロン株だが、引き続き、基本的な感染対策を徹底し、常時の換気と不織布マスクの適切な着用を呼びかけている。