日出町10年ぶりに子ども議会を開会

子どもたちが日頃から疑問に思っていることを一般質問で質した

 日出町議会(森昭人議長、16人)は、10年ぶりに子ども議会を23日午前9時から開会した。町内の小・中学生16人が議員となって、町政の課題などについて一般質問を行った。
 はじめに安波大喜さん(日出中2年)を議長に、原田一輝さん(大神中2年)を副議長に選任。本当の議会と同じように議席を指定し、会議録署名人を指名。会期を1日と決めた。
 本田博文町長が町政報告を行い、森議長が「皆さんは町内の小・中学生の代表であると同時に、町民の代表です。ふるさとを思い、住んでいる人のことを思い、疑問に思うことや要望を堂々と発表してほしい。執行部には、出た意見を1つでも多く、政策に反映させてほしい」とあいさつ。
 14人がスポーツ施設、通学路、子どもの医療費、ゴミ処理、安心して遊べる公園づくり、特産品を活かした商品開発など身近な生活の問題から観光など日頃から疑問に思っていることを幅広く質問をした。
 帯刀凜さん(豊岡小5年)は、通学路の安全整備計画について「道路に白線があったりなかったりして、つい広がって歩いているのを見かけて、とても危ない。白線を引くなど安全整備をしてほしい」と要望。小田雅章学校教育課長は「安心して通えるように安全確保はとても大切だと思います。ご指摘の通り、歩道と車道が境がないところがあり、安全面での意識が低下することも考えられる。関係機関、課と協力して検討していきたい」と答えた。
 渡辺一生さん(日出小6年)は「総合的な学習でゴミを減らす活動をし、公園にポイ捨て禁止のポスターを貼ったが、ゴミは減っておらず、がっかりした。公園などにゴミ箱を設置してはどうか」と質問。須藤淳司都市建設課長は「不快な思いをさせてしまい、管理者として残念で申し訳ない。20年ほど前には設置していたが、家庭ゴミであふれて匂いなどで苦情が増えたため、現在は設置しておらず、今後も置かない予定」と述べた。
 最後に本田町長が統括答弁として「町が抱える課題をしっかりと捉え、素晴らしい質問だったと思う。通学路では、危険な思いをさせて申し訳ありません。少しでも問題解決するように努力します。子どもの医療費助成については、2年前から助成拡大をしているが、負担をどうするのかは今後も考え続けていきたい。今後も機会あるごとに将来について考え、担い手の1人として関わって欲しい」と話した。
 議長役の安波さんが▽自然に親しむことができる、美しいまちをつくります▽町民の誰もが安心して笑顔で生活できる、安全なまちをつくります▽みんなが思いやりを持ち、理解し合い助け合う、優しいまちをつくりますーとした「子ども宣言」を読み上げ、全会一致で可決した。
 森議長から記念品が手渡され、副議長役の原田さんが「子ども議会を通して議会の仕事をや町のことについて考えていることを知ることが出来ました。課題を知ることもでき、大きな経験でした。よりよい日出町になってほしいと思います」と謝辞を述べた。

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