故・荒金啓治氏の銅像除幕式 別府市長として市政発展に貢献

南町の私有地内に荒金啓治元別府市長の銅像を設置

 別府市長として5期20年にわたり市政発展に取り組み、別府市名誉市民第1号となった故・荒金啓治氏のブロンズ像「水はいのちの像」が南町の啓照ビルの敷地内に設置され、29日午前10時から現地で除幕式が行われた。
 荒金氏は、大正9年に別府製材株式会社を設立し、昭和15年に別府市議に初当選。戦後、22年に大分県議会議員に当選し、議長を2期務めた。昭和30年に第12代別府市長に初当選すると、5期連続で就任。その間、昭和39年から44年まで、別府市水道第6期拡張事業に取り組み、大分川からの引水専用燧道を完成させ、朝見上水場拡張、市内浄水場・配水場の建設、配水管整備などを行い、恒常的な水不足を解消した。他にも、国内初の屋内温泉プール「市営温泉プール」を開設、市立別府商業高校開校、新庁舎の落成、JR別府駅の高架化など多くの事業を成し遂げた。
 銅像は等身大で、日展会員の彫刻家・原田裕明さん(66)が25年前に制作したもの。銅像が設置された台には、孫の荒金大琳さんが「水はいのち」と書いた文字が使われている。
 大琳さんが「25年前に銅像が出来ていましたが、今日、設置となりました。祖父も喜んでいると思います」とあいさつ。八幡朝見神社が神事を行った。来賓の長野恭紘別府市長は「尊敬する伝説的な市長である荒金啓治さんの銅像が建立され、市長の1人としてうれしく思います。先人に思いを馳せ、別府の発展、繁栄に力を合わせていかないといけないと決意を新たにしています」とあいさつ。萩野忠好市議会議長も祝辞を述べた。制作者の原田さんは「25年ぶりに銅像が立っているのを見て、とても感動しています」と述べた。
 除幕式には、地域の人も多く参列し、銅像が披露されると、拍手が湧き起こった。

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