「令和の養生訓」②

話し手  児玉嘉生さん

②消化の基礎「飯は百回噛め!」

 腹八分目に医者いらず、飯は100回噛めの3百年前に書かれた貝原益軒の教えは現在では死語となり、早飯食いに重ねて現在は「時間腹」の感覚。即ち昼めしの時間あるいは晩飯の時間になったから腹はへっていないが食事をとる。食べ過ぎになりがちが当たり前の姿となり、食いすぎで消化分解がまだ終わってないまま、次の食事の摂取が行われている。
 この気ずかずの過食で、肥満が徐々に表れてくる。腹八分目に医者いらず、飯は100回噛めの化学的根拠が昭和30年代に九大の学者により解明され、よく噛む(30回)事によって出来る消化系酵素が脳の満腹中枢に届き、8分しか食べていないのに満腹感となり、日本の古来のよく噛むことによる肥満の予防に効果のある事が世界に認められた。現在では大学病院でも盛んに肥満の治療に利用されています。貝原益軒の養生訓による「禍は口より出でて口よりいる」とは、悪口や他人への批難は口より出て禍となりやすく、口よりの暴飲暴食で胃腸病の原因になっており、食欲と肥満への無関心は慎むべき口禍なりと。また飲酒はほどほどに。ほのかに酔った程度で止める事が大事と述べている。   (つづく)

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