「令和の養生訓⑤」

話し手  児玉嘉生さん

⑤運動と肥満予防で「認知症」を防ぐ

 日頃の食事のとり方で推奨されていることは、まず食物繊維の豊富な野菜の葉っぱ類、コンニャク、海藻、ヒジキ、ゴボウ、キノコ類から食べ始め、次に魚料理や脂の少ない肉、卵、大豆蛋白をとってから米飯に入ることが肥満予防の食事のとり方として勧められております。これは栄養学に詳しい医師の専門家がこぞって勧めている方法。今後の令和の時代に広く普及されてほしい研究者の願いなのです。
 昔から食後横になって寝ると牛になるといわれるのも正しいことで、食後の10~20分の軽い歩行が勧められています。糖の分解が速やかにうまくゆきます。

 6:適度の運動
 運動だけで体重の減量は無理です。一日に30分速歩で毎日歩いても、体重は1日に10グラム程度しか減少せず、二口三口の食のとりすぎで元通りです。食事の減量と運動の併用が大事です。
 現在医学会では、5大疾病と言って大腸癌、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、認知症を起こしてくる食事因子として糖や脂肪などの栄養成分のとりすぎが関係するとされており、お互いに共通の因子を持ったこれらの疾患への予防並びに積極的な治療対策が問題になってきました。
 最近増加の認知症も肥満や高血糖、脂肪のとりすぎの関連が指摘され、CT検査で認知症にみられる脳神経系の大事な海馬という神経系組織の縮小が、軽度の運動の継続で少しずつ大きくなって改善されてくるとの発表が平成の末頃に発表されてきました。(つづく)

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