住民に永松市長「財政破綻はさせない」

永松市長らが出席して行われた大田中央公民館での住民説明会

 緊急財政対策の素案をまとめたことを受けて、杵築市は永松悟市長をはじめ、市職員幹部が出席して、17日午後9時、大田地域を皮切りに、住民説明会をスタートさせた。大田中央公民館で行われた説明会には、住民約90人が出席した。
 市民生活にも少ならず影響を与えることは避けられない状況の中、永松市長が「市民の皆さんにご心配とご迷惑をおかけして、大変申し訳ありません」と謝罪。「正確に知らせなければいけないことは、厳しい財政状況にはあるが、財政破綻したわけではなく、今後も財政破綻はさせないということ。当該年度の歳入で歳出を賄う基本に立ち返った財政運営を行う。すべての事務事業において、廃止、休止、縮小、受益者負担の適正化を図る。使用料金や利用料についても、適正な値段について見直し、公共施設については、開館日数または時間の見直しなど運営形態の見直しを積極的に行いたい」と説明。佐藤剛・財政課長が細かい部分を説明した。
 出席した市民からは「他都市も同じ状況だと思うが、何故、杵築市だけが100%を超えたのか、検証せずに当たり前のように縮減すると言われても納得できるわけがない」「住民の幸せを考えた施策をしていないように思う。行政のための行政しかしていないとしか思えない」「このような事態を防げなかった人がプロジェクトチームをやっても役に立たないのではないか」「人事交流で国から人が来で、市が給料を出すのは納得が出来ない」「子どもに関わる予算を削減しては、本当に希望のない市になる」「市民を不安に陥れて削減すると言うのは、上から目線ではないか」「行政の本気度が感じられない。地域の活性化につながるような事業はやめてはいけない」「市長も議員ももっと報酬カットをすべき」「こんな予算を認めてきた議会の責任も大」など、このような事態を招いた執行部にはもちろんのこと、チェック機能を果たしてこなかった議会に対しても厳しい声が相次いだ。

市長「大反省し工夫で乗り切りたい」

 説明会終了後、永松市長は記者の質問に答え「職員からも色んなアイデアが出ていて、縮小しなくても工夫次第でやれることもあると思う」として、住民からの厳しい意見については「もっともだと思う。大反省している。行財政改革とセットでやらなければいけなかったのに、行革が上滑りしてしまい、弁解のしようがない。今からセーブしないと本当に大変な負担を市民にかけることになる。今、まだやれることがある。ご意見は令和2年度の予算編成に生かしたい。また、成案が出来た時には、また住民の皆さんに説明をしたい」と話した。
 住民説明会は18日に山香地区で行われ、19、20日には杵築地区で実施予定。

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