昨年1年間の別府市消防まとめ

昨年8月に起きた原町の火災

 別府市消防本部は28日、昨年1年間の火災、救急、救助活動の概要をまとめた。火災件数20件(対前年比3件減)、救急出動件数6917件(31件減)、救助出動件数60件(13件増)となった。
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 火災件数は20件(対前年比3件減)で、約18・3日に1件の割合で発生している。
 20件の内訳は、建物13件(全体の65%)、その他4件(20%)、車両2件(10%)、林野火災1件(5%)。船舶火災は発生していない。
 火災損害額は1742万9千円(対前年比1044万9千円増)、建物焼損面積176平方㍍(8平方㍍減)、林野焼損面積0・48㌃(291・5㌃減)、建物焼損棟数14棟(4棟減)、り災世帯数13世帯(2世帯増)、り災人員26人(6人増)、死者2人(2人増)、負傷者3人(同数)となっている。
 建物焼損棟数14棟の内訳は、全焼1棟(1棟減)、半焼1棟(1棟増)、部分焼4棟(1棟減)、ぼやが8棟(3棟減)。建物火災のみの損害額は1680万1千円となっている。
 出火原因は、「タバコ」「放火の疑い」「電灯電話等の配線」が3件ずつと最も多い。「コンロ」「不明・調査中」が2件ずつ、「放火」1件、「その他」6件となっている。
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 救急出動件数は6917件(対前年比31件減)、1日平均に18・95件の出場をしている。
 また、搬送人員は6396人(69人増)で過去最多で、市民の18・3人が救急隊に病院へ搬送されている。内訳は、急病3998人、一般負傷1155人、転院搬送691人、交通事故391人、その他161人となっている。傷病別は、死亡101人、重症536人、中等症2790人、入院加療を必要としない軽症傷病者及びその他2969人。年齢別では、新生児(生後28日未満)・乳幼児(生後28日以上から満7歳未満)250人、少年(満7歳以上から満18歳未満)202人、成人(満18歳以上から満65歳未満)1801人、高齢者(満65歳以上)4143人。高齢者が全体の64・8%を占めている。
 出動件数6917件のうち、119番入電から現場到着までに要した時間(現場到着時間)は5分以上10分未満が最も多く、72・9%となっている。別府市の現場到着時間は平均7・4分で、平成30年の全国平均8・7分より1・3分早い。
 119番入電から医療機関に収容するまでに要した時間(病院収容時間)は、20分以上30分未満が全体の55・1%と最も多く、次いで30分以上60分未満の34・3%だった。別府市の平均時間は28・4分で、30年の全国平均39・5分と比べて5・2分早い。
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 救助出動件数60件(対前年比13件増)、活動件数35件(9件増)、救助人数42件(11件増)と、いずれも増加した。
 出動件数は内訳は、交通事故20件(3件増)、建物等による事故14件(7件増)、水難事故3件(2件増)、機械による事故2件(同数)、その他21件(1件増)だった。
 活動件数の内訳は、交通事故11件(4件増)、建物等による事故10件(5件増)、水難事故2件(2件増)、機械による事故1件(同数)、その他11件(2件減)となっている。
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 高橋尚敏警防課長は「火災発生件数は減ったが、住宅火災で2人が犠牲になった。火災から命を守るために、3つの習慣と4つの対策を守ってほしい」。
 「救急出動件数は減少したが、救急車1台に対して複数人を搬送する事案が増えたため、搬送人数は過去最高となった。通信指令室に救急救命士を配置しているので、119番や加入電話(電話25・1122)での通報に対して細かく指導、相談、提案などをしている」と話した。

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