「別府ツーリズムバレー構想」提出

関谷会長(右)らが「別府ツーリズムバレー構想」を提出

 別府ツーリズムバレー構想推進協議会(関谷忠会長、20人)は、5回の協議を終えて29日午後1時半、長野恭紘別府市長に「別府ツーリズムバレー構想」を提出した。
 「別府ツーリズムバレー構想」は、別府の基幹産業である観光産業の活性化を図り、総合戦略にも掲げている「儲かる別府」に進化するための政策として、全体で力強く進めていくための施策などを示すもの。持続可能な開発目標(SDGs)を踏まえて、別府の特色や強みを再認識して、力を結集して磨き上げを行う。
 「世界に誇る観光産業ビジネス発祥の地に!」を掲げて、▽観光産業に新たな風を吹かせ盛り上げる起業・創業、経営革新、事業継承の推進▽観光産業を担う人材育成支援▽応援してくれるヒト・企業とのつかがり強化する「BEPPUサポーターズ」(仮)の3つを柱としている。
 企業・創業等の推進では、新ビジネスを生み出す交流の場(機会)を作るとともに、サポート体制の構築、資金供給の仕組み構築を図る。多くのビジネスのアイデア(種)を様々なヒトとの交流で花開かせる仕組みづくりを提言している。
 また、産業の活性化を続けるためには、人材育成は欠かせない重要な要素となる。構想では、別府(温泉)を1つのキャンパスと捉え、知識等の習得において、座学や実習等を掛け合わせた実践的な取り組みを行うことで、世界に通じる新たなビジネスを創出する人材育成の拠点化を目指す。
 さらに、別府にゆかりのある人たちにサポーターになってもらい、ネットワークを構築することで、ヒト、モノ、カネ、情報、技術のサポートが円滑に行える仕組みを構築したい考え。取り組みは、短期、中期、長期に分けて本格実施や充実させていく。協議会では「別府ツーリズムバレー構想を単体で考えるのではなく、別府市で進める他の施策ともしっかりと連動させ、市全体として統一感を持って総合的に取り組みを行っていくことが必要」としている。
 提出には、関谷会長と宮脇恵理副会長が出席。関谷会長は「別府全体を学びの場として考え、学んだことを実践する場と連携することが必要。協議会には、若手事業家がたくさんいたので、我々では考えつかないような意見も多く出た。ビービズリンクが中心となってサポートを行うのかなと思っている」と話した。
 長野市長は「短い時間で、ここまでまとめていただいた。別府から羽ばたいた人が別府に心を残して、ずっと別府と関係し続けてもらいたいというのが願い。ここが別府の産業の分岐点としてのきっかけになると思う。少しずつでも前に進めていきたい」と述べた。

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