10~12月県内の中小企業動向調査

 日本政策金融公庫は「全国中小企業動向調査」の結果をこのほど、発表した。従業員20人以上の企業131社に対して行い、63社(回答率48・1%)が回答した。
 今期(10~12月)の県内の業況判断DI(※DIとは、企業が「良い」と回答した割合から「悪い」と回答した割合を引いた数値。数値が高いほど良好)実績は、製造業は前期(2019年7~9月)より9・5ポイント増加しマイナス17・4となった。非製造業は前期より14・4ポイント減少しマイナス22・3。全産業としては、前期より4・6ポイント減のマイナス20・3となった。来期(2020年1~3月)の業況判断DI見通しは、非製造業のマイナス見通しの影響で、全産業でも引き続きマイナス見通し。しかし、今期に比べてマイナス幅は小さくなる見通し。来々期(4~6月)の業況判断DI見通しは、全産業ではさらに改善する見通しとなっている。
 ▽売上DIは、前期から2・5ポイント上昇し、マイナス19・1となった。来期はマイナス8・0に上昇し、来々期は4・7となる見通し。
 ▽純益率DIは、前期から3・6ポイント上昇し、マイナス12・7となった。来期はマイナス7・9に上昇し、来々期はゼロとなる見通し。
 ▽価格関連DIだが、販売価格DIは前期から8ポイント上昇し、ゼロとなった。仕入価格DIは前期から1・3ポイント上昇し、13・5となった。来期は販売価格DI、仕入価格DIともに上昇する見通し。
 ▽金融関連DIでは、資金繰りDIは前期から6・4ポイント上昇し、1・6となった。長期借入難易DIは前期から6・8ポイント上昇して13・3。短期借入難易DIは前期から2・9ポイント低下して14・0。
 ▽従業員DIは、前期から2・9ポイント低下し、6・3となった。来期は、上昇する見通し。
 経営上の問題点は、「求人難」が44・0%と最も多く、次いで「売上・受注の停滞、減少」が34・0%、「人件費や支払利息等の増加」が6%となっている。
 同公庫大分支店によると、県内中小企業の景況は、弱い動きがみられるが、先行きには持ち直しの期待が見られるとしている。

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