別府市議会は、上程中の新年度予算以外の提出議案について、観光建設水道、厚生環境教育、総務企画消防の3常任委員会を開いて、所管する議案についてそれぞれ審査を行った。
観光建設水道委員会(市原隆生委員長)では、中小企業振興基本条例について、委員から「別府は最後の方ではないか。何故遅れたのか」と質問があり、奥茂夫産業政策課長は「平成25年に大分県、平成27年に大分市が制定し、現在、制定をしていないのは姫島村と別府市のみ。理念的なものが中心ということで制定には至っていなかったが、ツーリズムバレー構想の推進を実行するために必要性が出たことなどによるもの」などと説明。委員は、「条例を作るなら、しっかりと対応してほしい」とした。
また、新型コロナウイルス感染症により、多くの中小企業が厳しい状況になっていることをあげ「国や県の動向しかホームページに出していない。セーフティネットのことなどもっと分かりやすくすべき。基金を取り崩してでも、独自のことをすべき」「こういう時こそ、独自のプレミアム付商品券を出してはどうか」などの意見も出た。
厚生環境教育委員会(山本一成委員長)では、高速大容量の通信ネットワークの整備について「運用、メンテナンスは民間となっているが、確実に出来るのか」と質問。末田信也教育部次長兼教育政策課長が「現状でもパソコン教室などがあり民間委託をしている。タブレット端末を全員に配置するとなると台数も増えるので、対応拡充を考えている」と答えた。さらに、別の委員から「将来的には、ICT化が進み、教科書もタブレット1つでという時代が来るかもしれないが、アナログの部分も大切にすべき。ガイドラインを今からしっかり考えていくべき」と指摘。藤田一樹教育政策課参事は「タブレットはあくまでもツールの1つ。人間関係づくりはますます大切になると考えている。情操教育は大切にしながらやっていきたい」と述べた。