窃盗犯の逮捕に協力

矢野哲幸署長から感謝状を受け取る元杭陽介さん

 別府警察署(矢野哲幸署長)は23日午前11時、窃盗事件の犯人逮捕に貢献した市内在住の会社員、元杭陽介さん(33)に感謝状を贈った。新型コロナウイルス感染防止のため、マスクを着用し換気しながらの贈呈式となった。
 感謝状を手渡した矢野署長は「この行為がなければ、犯人を現行犯逮捕することが出来なかったし、その場から犯人が逃走していれば次の犯罪が起きたかもしれない。非常に勇気ある行動でした」と述べた。
 窃盗事件は3月31日午後11時24分ごろ、市内のカラオケ店のレジから男が現金3万円を盗んだ。店外に逃走したが、店員が取り押さえて、別府署員に引き渡した。
 元杭さんは同店におり、トイレに行っているときにレジのある方から「警察を呼んで」と大声がした。その後、店外に出ていく音がしたという。店のドアから外を見ると、店長と犯人らしき男の姿があった。2人がもみ合うのを見て店長に加勢しようと、その場に向かった。
 男が店長を振りほどき逃走したため、そのまま追いかけた。とっさに体が動いたという。約300㍍ほど追いかけたが、男が角を曲がって姿が見えなくなった。元杭さんに追いついた店員に、男が曲がった方向を教えると、店員が犯人を取り押さえた。
 元杭さんは「とても光栄です。犯人が凶器を持っていなかったからケガをしなかったが、もし凶器を持っていたら命にかかわっていた。同じようなことがあれば、犯人逮捕に貢献したい」と話している。

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