別府市議会の第2回臨時会

さらなる新型コロナ対策について長野市長が提案理由を説明した

 別府市議会は令和2年第2回臨時会を8日午前10時から、本会議場で開いた。新型コロナウイルス感染症対策に関する補正予算案や条例制定に伴い、市長の招集要請に応じたもの。
 長野恭紘別府市長は、提案理由の冒頭で「第1回臨時会で議決をいただいた補正予算により、4月20日から雇用、事業、市民の健康と生活を守る対策に取り組んでいる」として、緊急雇用対策では応募者が200人を超え、7日時点で80人が業務に従事していることや中小企業者等への店舗等の賃料補助は418件から申請があり、365件に交付決定を行ったこと、消毒液の配布には5009人に4875㍑を配布したことを報告した。
 別府市の取り組みについて賛同してくれる人から寄付が集まっていることから「別府市新型コロナウイルス感染症対策おもいやり基金」を新設したい旨を説明。「基金の使途については、『3つの守る』対策をはじめとして、未来を担う子どもたちを守る対策や感染リスクを抱えながら最前線で働く医療従事者を支援することにより、医療提供体制を維持する対策など、今後必要な感染症対策に活用したい」とした。
 議案質疑では、日名子敦子氏(自民党議員団)、穴井宏二氏(公明党)、美馬恭子氏(日本共産党議員団)が執行部の考えを質した。多くの議員が別府市の先行した対応について評価した。
 日名子氏は、小・中学校のICT環境整備に要する経費について「概要はどうなっているのか、何故、教員の整備を優先するのか。研修はどうするのか」などと質問。
 末田信也教育部次長兼教育政策課長が「国によるICTを活用した学びの充実として、ギガスクール構想が進められている。構想を進めるために必要となる教育1人1台を先行して整備するもの。新型コロナの影響で、休校が長期化しているこを踏まえ、環境整備を早急にすることが大切だと思う」。
 北村俊雄学校教育課長は「オンライン授業に向けて、教員の指導力向上を図ることが必要。校内研修や授業等に活用するための研修を行う」と答えた。
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 穴井氏は、緊急対策に要する経費の中で、特別定額給付金について概要を質問。
 松川幸路企画部長が「4月27日時点で住民基本台帳に記載されている人が対象で、世帯主が受け取る。代理申請も出来るが、関係性を示す必要書類が必要になる。国からは、感染拡大防止のため、3密を避けることの注意を受けており、申請は郵送やオンラインでしてほしい」とした。
 穴井氏は「差し押さえの対象になったり、口座を持っていない人など相談窓口を設けてアドバイスが出来るのか。安心感を与えるために進めてほしい」とした。松川部長が「差し押さえなどの対象にはならない。口座のない人は窓口交付が出来る。相談窓口は総合窓口でやコールセンターもあるので相談してほしい」と答えた。
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 美馬氏は、障がい児の通所支援に要する経費の追加額について、概要を質問。
 中西康太福祉共生部長が「自宅で1人では過ごせない障がい児でサービスなどを利用することが増加することが見込まれるための追加経費。新たに受けるのが5人、すでにサービスを受けていて増加する人は109人で、114人分が対象で、すべて国庫補助」と答えた。
 美馬氏は「支援学校や学級が休みになり通所に行く率が増えると思っていた。あまり人数が増えていないが、4月、5月も休校が延長になっており、利用が増えることがあると思う。引き続き支援をしてほしい」と述べた。
 また、学校給食やおもいやり基金などについても質問をした。
 委員会審議を省略して表決を行い、全会一致で原案通り可決した。

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