APUでオンライン授業公開

李根煕准教授の授業を学生がPC越しに受けた

 立命館アジア太平洋大学(出口治明学長)は27日、新型コロナウイルスの影響で先月から留学生など約5700人の学生を対象にオンライン授業に切り替えており、その授業の様子を公開した。
 新型コロナウイルス感染防止対策として、大学の構内へ学生の立ち入りが原則禁止しており、全学生のおよそ3割が留学生で、海外にいる学生も講義が受けられるようインターネットを利用した会議システムを導入。7日から全学部(244科目953クラス)でオンライン授業を実施している。
 また、全学生や院生がオンライン授業を受けられるよう、Wi―fiルーターやPCの無償貸し出しを実施している。
 27日は、ホスピタリティ・マーケティングとして観光戦略について学ぶ講義では、講師の李根煕(イ・クニ)国際経営学部准教授が233人(日本214人、韓国・中国・台湾など8カ国19人)の学生をオンラインで結んで行った。李准教授は、リアルタイムに画面に映し出される学生たちの顔を見ながら、時には意見を求めたり質問をする場面もあった。
 李准教授は「オンライン授業をやってみて、最初は対面授業の方がいいのではと思ったが、やってみるとメリットがある。オンラインだと積極的にアンケートに答えてくれたり、チャットなどで意見を残してくれる。また、オンライン授業だと記録を残すことができる。私はフェイスブックと連動させており、ライブも一緒にしている」と述べた。
 オンライン授業についてアジア太平洋学部2回生の細川琴心さん(20)は「先生はオンラインでも対面で受け答えしてくれるので、とても受けやすい。オンライン授業では、画面上でしか先生が見れない。このような状況下なので仕方はないが、友だちと一緒に受けたかった。オンライン授業の良かった点は、キャンパスに集まれなくても、画面上で授業が受けられること。不安な点は、直接聞くことができないため、メールなどで質問するが、言葉のすれ違いがある」と感想を語った。
 そのほか、教養科目「ピアリーダートレーニング入門」では、日本語と英語が授業言語で、通常は言語ごとに分かれて授業を実施しているが、時折、合同で授業を行っている。今回は、教育開発・学修支援センターの秦喜美恵教授が日本語クラス、五十峰聖同センター准教授が英語クラスをそれぞれ担当し、1回生95人(日本人62人、韓国・ベトナム・タイ・バングラディシュなど12カ国33人)が授業を受けた。
 APUでは、オンライン授業を8月初めまで実施し、秋以降の10月からは大学での授業再開を検討している。

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