新型コロナ禍の避難所のあり方は

防災危機管理課がコロナ禍での避難所運営についてデモを行った
参加した職員は段ボールベッドなどの防災備蓄品を見学

 別府市は、風水害等の自然災害が多くなる時期を前に、職員を対象とした避難所運営説明会を15、16日に行った。
 新型コロナウイルス感染症の予防対策が必要な中での、避難所を担当する職員と共通認識を持つのが目的。密になるのを防ぐため、4回に分けて実施し、約120人が参加した。
 田辺裕・防災危機管理課長がコロナ禍での避難所の運営のあり方について説明をした。現在、全国的に避難については従来の避難所への避難だけでなく、事前にハザードマップで自分の地域がどのような災害の危険があるのかを把握して、安全なら自宅避難、危険な場合でも「密」になりやすい避難所ではなく、親戚や友人の家に避難することも選択肢の1つとしてあげている。
 また、避難所に避難する場合でも、感染リスクを低くするため共有のものは使わず、マスク、消毒液、スリッパなどの上履き、体温計、(ペーパー)タオルなどの衛生用品は持参するように呼び掛けている。
 職員は避難所では4人1組で行動し、避難者を誘導する人、評価票を見て感染が疑われるケースなどを判断して隔離、本部と連絡を取り合って対応可能な避難所への移送等を指示する人、一般受付をする人など、役割を分担。防災危機管理課の職員がデモンストレーションを行った。
 対応する職員は防護服に手袋、マスク、フェイスガードをつけて行うため、防護服を脱ぐ際の取り扱いなどについても注意があった。
 出席した職員からは、濃厚接触者の考え方や症状はないが感染リスクのある人を一般と分けたブースについて、「介助者1人だけでなく、家族全員が一緒にいたいと言われるケースが考えられる。その場合はどうすればよいか」との質問が出た。防災危機管理課は「重症リスクのブースは人数が限られているため、介助者1人しか一緒に入れないことを丁寧に説明するしかない」と答えた。最後に、田辺課長が「皆さんもコロナ対応で忙しくなっていることはよく理解しているが、自然災害はどういう状況になるか分からない。頑張ってもらいたい」と話した。

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