別府市立小中学校で通常給食に

飛沫防止の「ガードくん」を設置して通常の給食を楽しむ児童たち

 別府市内の小・中学校22校で15日から、給食が通常通りとなり、新型コロナウイルス感染症予防対策として、机の上に置いて飛沫を防止するシート「ガードくん」が設置された。
 子どもたちは6月1日から学校生活を再開しているが、これまでは簡易給食だった。
 「ガードくん」は、給食を食べる時にマスクを外すため、飛沫防止用として導入したもの。福岡県の段ボール業者が学校にプレゼントをしたという新聞記事を見て、導入を検討。別府市が使っている机の幅ぴったりで自立式のものが作れないかと似たような製品を扱っていた光町の株式会社樋口紙器工業所(樋口良一代表取締役社長)に相談したところ、今回のものが出来た。幅65㌢、高さ45㌢、奥行き14㌢で、枠は段ボール製でPET素材の飛沫防止シートが貼られている。枠をシートを挟むように折り返して接着しており、すべて手作業。3年生以上は、自分たちで組み立てた。
 児童・生徒は約7500人のため、予備も含めて約7700個作った。事業費は約300万円で、予備費を財源とした。
 南小学校(藤田一樹校長、244人)では、6年生41人が密を避けるために多目的ホールで授業をしている。授業が終了すると自分の名前の書かれた「ガードくん」を持ち込み、設置。先生が給食当番の子どもの手に消毒液を吹きかけた。
 この日の給食は、鶏のクリーム煮、パン、フルーツのメロン、牛乳。配膳しやすいものを考え、旬のフルーツを添えたメニューとなった。子どもたちは久しぶりの給食に「美味しい」とうれしそう。目の前の「ガードくん」については「机の幅が少し狭くなるのが気になる」「守られている感じがして良い」と意見は様々。しかし、全員前を向いて、無言で食べなければいけないのは、「寂しい」と少しつまらなそうだった。

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