あすなろ会が移転反対の陳情

森理事長(右)が陳情書を内田室長に手渡した

 別府市役所朝日出張所が市朝日大平山地区公民館に業務移転することが明らかになり、1日午前11時、NPO法人鉄輪あすなろ会(森博吉理事長)が別府市に移転反対の陳情を行った。
 朝日出張所は平成18年に、JAべっぷ日出の建物に入居。大半が市有地で一部JAの土地に、JAが建物を建てて、その一部を出張所として使用してきた。しかし、建物の老朽化が進んでいること等で昨年9月、JAの方からJA朝日出張所及び旬の館朝日店を閉鎖して、建物を令和2年度末までに取り壊したい旨の話があったという。今年2月に正式決定してから地元説明会を行う予定にしていたが、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策で大勢が集まっての会合が出来なくなり、現在に至っている。
 別府市は、公共施設マネジメントで30年間で公共施設を30%圧縮することを掲げており、出張所もその対象となっている。公共施設再編計画の中で、朝日出張所について「入居する民間建物の維持更新状況によっては移転をする」としている。近隣の公共施設の多くは観光施設で、朝日大平山地区公民館への移転が最適と判断したという。しかし、勾配がキツイこと等もあり、亀川出張所でも行っている宅配サービスなども活用して、利便性を維持したい考え。7月下旬から地元説明会を予定している。
 鉄輪あすなろ会は森理事長ら4人が出席。内田剛・共創戦略室長に陳情書を手渡した。市からの説明後、森理事長は「はじめから移転ありきで、納得できない」と改めて移転に反対の考えを示した。「住民の話は聞くが、譲らないというのは民主主義が壊れたと感じる。少しでも住民の話を聞いてほしい」と話した。
 陳情は、朝日大平山地区公民館については「交通の便が悪く、公共施設も大小小売店もない。道路事情も悪く、安全性に不安がある」として、3年を目途に現在地に鉄輪地域のコミュニティセンターを併設した出張所を新設するように求めている。また、「新型コロナの影響で思うように活動が出来なかった」としながらも、3カ月程で集めた611人分の署名も提出した。

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