別府市教育委員会は、令和2年度別府市地域教育力活性化事業として、学校支援ボランティア養成講座を24日午後3時から、市南部地区公民館で開催した。11人が参加。中には、インドネシアからの留学生も参加した。
コロナ禍で学校においてボランティア活動を行う際に必要な感染予防対策や子ども理解と支援方法、学校教育理解などについて学ぶことで、学校において子どもの学びを支援する人を育成するのが目的。
はじめに、社会教育課の濱元嘉代子教育相談員が「新型コロナウイルス感染症拡大防止下における活動について」と題して説明。活動する時には、▽体調確認をして熱があれば帰る▽部屋の入る前や食事前など手洗い・手指消毒を大人も子どももする▽こまめに換気する▽物品を消毒するーを守ってほしいと呼びかけた。
別府大学の針塚瑞樹准教授が「子どもを理解すること、寄り添うこと」と題して講演。針塚さんは、南小学校の学校運営協議会による宿題お助け隊「オワルンジャー」の立ち上げにも参加した。「最近の子どもは、自分のことを『自分は頭が悪いから』などとネガティブに話してくるのがとても気になる。子どもたちはよく見ているので、根拠なく褒められてもうれしくない。なかなか出来ないのですが、まずは話を聞くことが大事だと思う。中には、キツイ言い方をしてくる子もいる。注意しなければと思うが難しい部分がある」として、参加者に意見を求めた。参加者からは「『大丈夫だよ』と言っても、何の根拠もないと言われることがある。まずは、話を聞くようにしている」「全部否定するとそっぽを向いてしまう。必ず肯定する言葉を入れるようにしている」などと答えた。
最後に「子どもたちは上質世界(自分の理想とする世界)を持っている。好きな世界を持つことで、人生の支えになることがある」と述べた。
また、縄田早苗社会教育主事が「学校におけるボランティア活動」をテーマに話をした。地域と学校の協働や学校の文化、風土、現在の状況について説明。その上で▽活動の中で知り得た子どもの秘密は守る▽学校や先生の批判を子どもの前にで絶対に言わない▽マスクの着用と手洗い・手指消毒の徹底▽子どもが入った写真・動画の撮影やSNS投稿はしない▽プライベートに関する一方的な質問や過度な身体接触は避ける▽活動の中で気づいたことは、遠慮せずに相談する▽いかなる場合でも、体罰はしないーを守ってほしいとして、出来る人が出来ることを無理せず行い、みんなで子どもを育むことを呼びかけた。
講座は25日も中央公民館で午前、午後の2回行われた。