別府市とLINE Fukuoka(落合紀貴代表取締役社長、福岡市)が協働で制作した「別府市観光アカウント」が29日から開設された。LINEが自治体と協働して、観光専用のアカウントを制作するのは、全国で初めて。
全国的に利用されているLINEで観光アカウントを開設することで、別府を訪れた人の利便性向上や新たな観光情報の提供が見込まれる。また、別府に来たくてもなかなか来ることが出来ない人にとっても、別府観光のイメージを膨らませてもらうことが目的。
アカウント内には、エリア別の温泉・観光スポットをさがす、市民から集めた「私のおすすめ観光ルート」、二湯めぐりスタンプラリーの機能がある。エリア別の温泉・観光スポットさがしでは、市内の温泉150カ所、観光スポット36カ所を現在地やエリアから探すことが出来る。「雨の日観光」「子どもと一緒」「家族風呂」「特別な温泉」などのカテゴリーからも検索することが出来る。
市民から集めた「私のおすすめ観光ルート」では、9月までに市内外から約80通が寄せられ、アカウント開設時にはその中から30通分を掲載している。手書きのままが載せられている。観光ルートは来年3月31日まで募集をしている。
二湯めぐりスタンプラリーは、別府八湯温泉道名人会の監修で、別府ならではの入浴法「二湯(にとう)めぐり」をスタンプラリーにした。泉質の違う2つの温泉に指定の順番通りに入り、入浴の効果を高めてもらう。美肌、免疫力アップ、リラックスの3コースに各3通り、全部で9通りの二湯めぐりを紹介。各温泉に設置しているQRコードを順番通りに読み取ると、アカウント上のスタンプカードに温泉マークがたまる。体験した数に応じて、初級から上級、マスターなどの称号スタンプを贈られる。
定例会見の中で、長野恭紘別府市長は「別府を訪れる人にとって大変便利なツールとなるのはもちろんですが、LINEで友達登録をすると全国どこからでもご覧いただけますので、コロナ禍で別府に来たくても来られない人でも、いずれ訪れる際の旅の計画にお役に立てていただければ幸いです。また、スタンプラリーなど、観光客だけでなく、どなたでも利用できるコンテンツとなっているので、別府温泉をより深く楽しんでいただきたい」と話した。