別府警察署(矢野哲幸署長)は9月17日午後4時30分、大分県立別府翔青高校校長室で窃盗事件検挙に貢献した同校教諭でヨット部顧問の甲斐龍夫さん(44)に感謝状を贈った。
甲斐さんは今月上旬、市内で発生した窃盗事件で、商業施設方向から逃走する犯人とそれを追跡する万引きGメンの女性や男性警備員に気づいた。逃走している先には部活を終えた生徒がおり、被害が及ばないことを確認してから、生徒の自転車を借りて、犯人を約1・3㌔㍍にわたり追いかけた。途中から110番通報して、犯人の動向などを逐一説明した。パトカーに乗った警察官と合流した甲斐さんが、犯人の逃げた方向などを告げたおかげで、犯人逮捕に貢献した。
感謝状を手渡した矢野署長は「異変を感じて、一瞬の判断、常日頃からのスポーツマンとしての判断が、犯人逮捕に貢献しました。引き続き、警察活動にご協力いただければと思います」と謝辞を述べた。
甲斐さんは「部員たちに被害がないと分かり、自分が出来る行動をした。結果、警察のお手伝いができ、このような形になり評価してくれたことを感謝しています。走っては追いつかないと判断し、生徒の自転車を借りて追いかけました。生徒には、同じような状況になったときは、決して私が取った行動をするのではなく、自分の身の安全を確保した上で、自分が出来ることをするように伝えています」。
別府翔青高校の阿南典久校長は「彼の行動が認められて良かった。生徒指導主任として頑張っている教員で、正義感と指導力があり、いろんな面で生徒の見本に、ますますなれたと思う。子どもたちも甲斐先生のように、立派な社会人になってほしい」とそれぞれ述べた。