溝部学園高校3年生が戴帽式

看護師への第一歩としてナースキャップを受けた看護科の生徒たち

 別府溝部学園高校で9日午前10日、第46回戴帽式が体育館で行われ、看護科3年生57人が新たな第一歩を踏み出した。本来は4月に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。
 佐藤清信校長が「新型コロナの影響で遅くなりましたが、規模を縮小し、一生の思い出として実施することが出来ました。看護師を目指す皆さんが、知識のみならず技能、人間力を養い、新たな決意で臨む1つの儀式です。ナースキャップは看護師の象徴であり、特別な意味がある。専門職を選んだ証です。ロウソクの明かりを心の奥にとどめて、理想の看護師を目指してほしい」とあいさつ。
 1人ひとり名前を呼ばれ、ナースキャップをつけてもらい、ナイチンゲール像の灯り「聖火」をロウソクにつけ、思いを受け継いだ。全員でナイチンゲール誓詞を朗読して思いを新たにしていた。
 溝部仁理事長も祝辞。生徒を代表して、宇都宮萌花さん(17)が「私が看護師を志したのは、祖母が緊急搬送されたことがきっかけでした。私はその時の状況をのみこめず、過呼吸になってしまいました。意識が朦朧とする中で、3人ほどの看護師さんが駆け寄ってきてくれたこを覚えています。その時の看護師さんの冷静な対応と温かい言葉は忘れられません。病院実習はとても厳しく、難しく、自分の知識や技術の未熟さを痛感しました。自分は本当に看護師になれるのかと思い悩み涙することもありました。しかし、患者様の『ありがとう』という言葉が励みになり、諦めたくないという気持ちが芽生えました。私はこの実習で、患者様への心配りができる看護師になりたいと思いました。世紀を越えて、社会情勢は大きく移り変わりましたが、ナイチンゲールの教えは色あせることなく、現在も原点に在り続けています。私たちは、ナイチンゲールから受け継いだ意思や教えを忘れずに、看護の勉強に努めていきます」と述べた。

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