七福神波止場神社の第1回観月祭(奉賛会主催)が4日午後7時から、同神社で開催された。台風9号、10号の被災復旧工事の完成記念でもある。
波止場神社は明治3(1870)年、当時日田県令だった松方正義の提案により大分県の玄関口となる別府築港に着手したことを受け、同年に鎮座。そこから数えて今年で150年になる。昭和48(1973)年には祭典が復活。平成27(2015)年には、有志の寄付で神殿・拝殿の大修理が行われた。
今年に入って、台風9号の影響で稲荷神社の鳥居が倒れ、大型と言われた台風10号による被害を避けるため老木の松を伐採した。今回、壊れた鳥居や倒れた燈籠などを修復し、伐採した松で丸太ベンチを作るなどしたことを記念して、観月祭を開催することにした。
奉賛会の林道弘会長が「海を守り、地域を守り繁栄させるのがこのお宮の使命。一時期はこのまま取り壊して駐車場にする意見も出ていたが、それではいけないと神殿の修復などを行ってきた。今日はゆっくり楽しんでほしい」とあいさつ。来場者には、月見団子などが配られた。
神殿にはススキが飾られ、秀絃会(菊水順子会主)による琴の演奏が行われた。静まり返る境内に「もじみ」や「荒城の月」「秋の言葉」など童謡から古典まで7曲が演奏され、訪れた人たちは聴き入っていた。
奉賛会では、第2期工事として玉垣や稲荷神社修繕などを予定しており、協力を呼びかけている。