オンラインミーティングで観光売り込む

海外の旅行会社と自治体がオンラインでつながり、
アフターコロナの観光について情報交換などをしている

 新型コロナウイルス感染症の影響で、海外からの観光客は入国制限により激減。現在も、ビジネスによる来日など一部の入国しか認められていない。しかし、入国規制は緩和されつつあることから、海外の観光業界では、海外旅行の解禁は近いとみている。日本以上に厳しい規制を強いられている海外では、アフターコロナの旅行を楽しみにしている人も多く、世界的にみて比較的感染者数が少ない、日本旅行は注目の1つとなっている。
 アフターコロナを見据えて、一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームBーbizLINKは、株式会社フリープラス(大阪市、小野久人代表)と協働し、海外の旅行会社1200社以上のコネクションを生かして、日本の自治体や観光事業者と海外旅行会社をつなぐ「BtoBオンラインミーティング」を行っている。7月からスタートして、これまでオーストラリア、タイ、ベトナム、台湾の旅行社と5回にわたりミーティングを開いた。1回10~15社が参加。日本側は、九州を中心に四国や岡山、兵庫などから15団体が参加している。海外の旅行社にとっては、様々な自治体の観光案内を一度に知ることが出来るメリットがあり、自治体にとっても他の自治体と連携したプランで販路拡大が出来る可能性のあるミーティング。多くの旅行会社が“日本ツアー”に興味を示している。フリープラスのアンケート調査によると、既存の東京や大阪、京都といった場所だけではなく、まだ行ったことのない、体験したことない新たなルートの造成を模索している会社が多いことが分かっている。
 14日午後3時から、香港の旅行会社14社、大分県内外の5自治体が参加して、6回目のミーティングを実施した。1セッション12分で、5回に分けて行った。別府市からは、湧出量など日本1を誇る日本有数の温泉地であることや温泉は普通に入るだけではなく、砂湯や泥湯、むし湯など様々な楽しみ方が出来ること、ヘルシーな地獄蒸し料理が楽しめること。アクティビティとして、志高湖やその奥にあるフォレストアドベンチャー、地獄めぐりなどを紹介。さらに、昨年以降オープンした新しい旅館・ホテルやこれからオープンを予定している旅館・ホテルなども説明して別府観光をPR。
 ある旅行会社は「志高湖のことをもっと教えてほしい」と質問し、キャンプやバーベキューができ、家族で自然を楽しめる場所であることを説明すると、興味を持った様子だった。これまでのミーティングでは、新型コロナの新規感染者の状況や旅館・ホテルの感染予防対策への問い合わせが多いという。しかし、アフターコロナの旅行熱は高まっており、参加者からは「黒岩山・泉山と由布岳のハイキングコースなどのアクティブなツアーを客は望んでいる」「大阪から大分まで夜行フェリーがあることを初めて知った。素晴らしい」「知らなかったスポットがたくさん紹介されてよかった。来年度のツアー造成の参考にしたい」など好感触。
 具体的なプラン提案などを続け、ミーティング後もつながりを持ち続けながら、反転攻勢に向けて着々と準備を進めている。

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