第15回大分県地域福祉推進大会が16日午前10時から、別府市のビーコンプラザで開催された。大分県、県社会福祉協議会、県協働募金会、県老人クラブ連合会、県民生委員児童委員協議会が主催。約500人が出席した。
開会にあたり、広瀬勝貞大分県知事が「本日表彰を受けられる方は、平素から地域福祉の向上に多大なご尽力を賜り、厚くお礼を申し上げます。近年、少子高齢化に伴う人口減少の進行や世帯構造の変化などにより、家庭や地域の支え合い機能が低下するなど、地域社会を取り巻く環境は大きく変化しています。他方、住民が抱える課題は複雑・多様化している。県では、子育て満足度日本1、健康寿命日本1、障がい者雇用率日本1の3つの日本1を目指しています。今年は、新型コロナウイルス感染症、7月豪雨災害、台風被害もあった。ダメージ受けた社会、経済の再活性化に取り組んでいる。これから、季節性のインフルエンザの流行期を迎える。同時流行にも対応するべく、検査体制、医療対策の確保にも取り組む。皆さんの献身的な取り組みは、誰もが安心して暮らせる共生社会の実現に不可欠。今後ともご協力を」とあいさつ。
草野俊介県社会福祉協議会長は「地域福祉にとって大きな試練が2つありました。1つは自然災害が各地で起ったこと。もう1つは新型コロナウイルス。3月下旬から生活資金の貸し付けを始め、現在、59億円の貸出の申請がきている。来週には60億円に達するのではと思う。地域の福祉のたのみの綱だった、高齢者サロンや子ども食堂も開催できなくなった。しかし、遠くに住んでいた家族や親せき、友人との絆や愛情が深まったという話もあり、新しい兆しにも注目しながら、支え合う地域共生社会、支えるネットワークを作っていきたい。支えられる人と分断されないように、一緒に取り組んでいきたい」と述べた。
表彰では、大分県知事表彰8団体、個人51人、県知事感謝状5団体、個人30人、県知事賞17クラブ、個人51人、県社協会長表彰6団体、個人116人、同感謝状21団体、個人25人。県共同募金会長表彰・感謝状13団体、個人3人、県老人クラブ連合会長表彰27クラブ、個人48人が表彰された。
来賓の麻生栄作県議会議長が祝辞。受賞者を代表して県知事表彰を受章した別府市の民生委員児童委員をつとめる宗圀洋氏が「日頃の地域活動が高く評価されたものと喜ばしく、光栄です。地域の皆さんや何かと多忙な日々支えてくれた家族に感謝しています。住民の最も身近な相談員として15年以上活動続けてきたが、少子高齢化や人と人とのつながりの希薄化などで様々な課題を抱えている人が増えていることを実感している。受賞を契機に誰もが安心して暮らせる地域づくりに、今まで以上に尽力したい」と謝辞を述べた。
引き続き、「大会を地域のつながりを再構築する契機とし『子どもから高齢者まで、だれもがともに支え合い、人と人とのつながりを感じ、安心して暮らせる地域共生社会の実現』に向けて、一層、まい進する」とした大会宣言を採択した。別府市関係者の表彰者は次のとおり(敬称略)。
【大分県知事表彰】▽民生委員児童委員=田中稔子、安部當信、宗圀洋、渡邊津貴子、清田征代、山川妙子、三ケ尻政子、髙橋伸子、安部ちとせ、笠置由紀江▽社会福祉施設等職員=福永拙、松川昌樹、草苅己香、庄真実、安部美登利、黒﨑浩▽ボランティア功労者・団体=別府発達医療センターボランティアの会
【同感謝状】▽民生委員児童委員=坂本裕子、宮﨑加代、大田陽子
【県知事賞】▽明るい高年賞=髙橋タツヱ▽高齢者介護賞=阿部菊子、戸口登志明▽優良老人クラブ賞=上人ケ浜町聖友会▽老人クラブ指導者功労賞=工藤正幸
【県社会福祉協議会長表彰】▽民生委員児童委員=久保田麻里子、荒金薫、高橋洋明、佐野滿子、松本冨美子、野河和子、菊隆志、石見友子、深堀妙子、安藤慶子、池上けい子、後藤正己、小野清美、首藤初美、村上有紀▽社会副事業関係功労・社会福祉施設職員=長尾雄二、吉田佐喜代、山村久美子▽ボランティア功労者・団体=後藤啓子
【県共同募金会長表彰・感謝状】▽優良地区・団体=別府地区更生保護女性会▽篤志寄付者・団体=別府市仏教連合会
【県老人クラブ連合会長表彰】▽老人クラブ功労者=時枝直記、日野雅弘、安光良子▽優良老人クラブ=楠長生会