ため池で魚とりを体験

泥んこになりながら、魚を探す子どもたち

 杵築市土地改良区(真砂矩男理事長)は25日午前10時、杵築市大字溝井の立尻池で「大きめのため池を干してみましたinきつき」を開催した。小中学生や保護者、地元の人など約90人が参加した。
 杵築市内には300を超えるため池があり、その数は県下ナンバー1。中でも立尻池は満水面積は1万4200平方㍍、総貯水量は5万8500立法㍍とかなり大きい。農業用水として活用され、以前は池干しをしていたが、農家の減少などによりそのままとなり、1996年以来24年ぶりに実施された。7月豪雨では上流にある中ノ池が決壊したが、立尻池が受け皿になる形で人家への被害はまぬがれた。今回、中ノ池が補修工事をするのに伴い水を抜くことになったため、イベントを企画した。
 ため池は、農地に水を供給するだけではなく、洪水や土砂災害の軽減、生き物の生息地、憩いの場など多面的な機能を持っている。
 約9割の水が抜かれたため池に、水生生物を捕まえようと子どもたちが網などを持って入っていった。ため池はコンクリートなどではなく、土で固められているため、これまで水に浸かっていた足元はドロドロに。「足が抜けない」と1歩進むにも悪戦苦闘。大人に手を貸してもらいながらようやく水のある場所までたどり着くと、さっそく網を入れて魚を探した。ヘラブナやオオクチバスなどを捕まえ、大喜びだった。一番大きい魚は体長35㌢のフナだった。中には、県の準絶滅危惧種に指定されているオオタニシも発見された。子どもたちは泥まみれなりながらも楽しそうに魚を探していた。

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