「地獄めぐり」で知られる別府市と「仏の里」で知られる臼杵市が観光振興でタッグを組んで「鬼の別府VS仏の臼杵おもてなしPRIDEプロジェクト」がスタートし、27日午前11時、別府市役所で長野恭紘別府市長と中野五郎臼杵市長が共同記者会見を行った。
新型コロナウイルスの影響で、どこの観光地も大きな打撃を受けている。GoToトラベルで少しずつ国内客は戻りつつあるものの、第3波の到来で先行きは不透明な状況が続いている。「ピンチの時こそ、手を組もう」と「仏にする?地獄にする?事業を推進する会」を立ち上げた。
対決期間は12月1日から12月末までの1カ月間。別府市は来年3月まで実施している「湯ごもりエール泊別府鬼割プラン」、臼杵市は来年3月まで行っている市内のふぐを取り扱う31店舗でふぐ料理代の半額(1人上限5千円、限定1万人)割り引く「ふぐ割」(各店舗に予約をし『ふぐ割で』と伝える)を1カ月でどちらが多く販売できるかを競う。
別府市が勝利した場合は、別府温泉を自宅で楽しめる「別府温泉福袋」を30人に、臼杵市が勝利した場合は、自宅でふぐが楽しめる「うすきふぐちりセット」30人にプレゼントする。
プレゼントへの応募方法は、インスタグラムやツイッターのSNSに別府を応援する人は「#別府プライド」、臼杵を応援する人は「#うすきプライド」のハッシュタグをつけて、応援メッセージまた「鬼ポーズ」や「仏ポーズ」の写真をつけて投稿した人が対象。勝敗が決まったあとに当選者には通知する。どちらを応援したかは関係なく、投稿してくれた人全員が対象。
中野臼杵市長は「前々から手を組んで交流人口が増えるようなことをしたら面白いとねという話をしていて、詰めてきました。鬼VS仏としてアピール合戦をする中で相乗効果を上げて観光人口、交流人口の拡大につなげたい。今年のゴールデンウイークの前ぐらいにやりたいと準備してきたが、タイミングが取れなかった。冬のシーズンは、ふぐが最高。別府市と一緒になって、コロナに負けないぞということで市内の経済対策につなげていきたい。いろんな意味で別府はすごい観光地。食に関しては絶対負けないと言う気持ちでやっていきたい」と述べた。
長野別府市長は「いろいろな面で競い合い、切磋琢磨して相乗効果が得られるように頑張っていきたい。ずいぶん前からプロジェクトがスタートしていたが、具体的な開始時期を悩んでいた。新型コロナの感染予防の徹底をした上でやろうということになった。全国から来ていただき、喜んでもらえるおもてなしプロジェクトをやっていこうというもの。広域的に自分たちの持っている魅力を互いの宝としてやっていく。1人でも多くの人に来ていただけることを、お待ちしています。温泉は資源としてどこにも負けないが、ふぐはキラーコンテンツだなと危機感を募らせていますが、おもてなしでは負けない」と意気込みを語った。