ロープウエイ総合防災訓練に60人

火元の給湯室から逃げ遅れた人(人形)を搬送する救急隊員

 別府ロープウェイ(南立石寒原、榎本方士社長)、市消防本部、市消防団による総合防災訓練が15日午前9時、別府ロープウェイであり、社員22人と市消防本部、市消防署、市消防団第14・15分団の合わせて38人、車両8台が参加した。今回で26回目。
 鶴見岳の噴火に伴い地震が発生し、別府ロープウェイ高原駅前社員食堂の給湯室から火災が発生。別府ロープウェイ自衛消防組織による消防活動が行われるが、逃げ遅れた人が1人いる。また、ロープウェイのゴンドラは、機械の故障で運転を停止。乗客1人が心臓発作を訴えている――と想定した。
 小雪が舞い火災報知器が鳴り響く中、高原駅前社員食堂前には社員が初期消火をすると同時に119番通報した。
 消防署の消防車と救急車、消防団の消防車が停車。消防署員は酸素ボンベなどを担ぎ、食堂内に進入。無事、逃げ遅れたけが人(人形)を救出し、救急隊員が救急車で搬送した。また、消防団第14、15分団が放水した。
 緊急停止したゴンドラから、心臓発作を起こした乗客1人を含む計2人が、ロープを使い地上に降りた。
 榎本社長は「新型コロナウイルスの影響で来場者が少ないが、お客さまの安全・安心の確保のためにも、万全の体制を整えてたいと考えております」と訓練終了のあいさつをした。
 永路尚道市消防本部予防課長は「普段と違う小雪の舞う天気の中の訓練でしたが、事故なく終えました。消防本部と消防団と別府ロープウェイの連携が強固なものになりました」と講評した。

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