「はやぶさ2」と宇宙ロマン

天体望遠鏡で木星と土星の超大接近を観察する子どもたち

 ビーコンプラザはISTS(宇宙技術および科学の国際シンポジウム)関連イベントとして「おかえり、はやぶさ2」と「木星と土星の超大接近鑑賞会」を21日午後4時半から、ビーコンで開催した。親子連れなど12人が参加。講師は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)コズミックカレッジプログラム講師の渡辺克裕さん。
 「はやぶさ2」は、小惑星探査機としてイトカワでのサンプルリターン(表面の物質を採取し、地球に持ち帰る)に成功した「はやぶさ」の後継機。イトカワとは別の小惑星「リュウグウ」でのサンプルリターンに成功し、サンプルが入ったカプセルが6日に豪州ウーメラ立入制限区域内で回収され、現在、解析が進められている。人工的にクレーターを作り、その出来方を調べることで表面や内部を調査し、地下物質の採取に挑戦した。
 「はやぶさ2」の軌跡と帰還ライブ映像でその偉業を紹介した。また、イオンエンジンによる新しい航行方法を確立したことを説明し、「イオンエンジンは、手を伸ばして掌に息を吹きかけて風を感じるぐらいの力で飛ぶことが出来るエコエンジン」と体感できる工夫もされた。
 さらに、この日は木星と土星がもっとも近くを通った。木星は約12年、土星は約30年の周期で太陽の周りを公転しているため、約20年に一度接近する。渡辺さんは「これほど接近するのは、400年に1度と言われている。次に超接近を見ることが出来るのは400年後なので、しっかり見てほしい」と話し、全員でグローバルタワーに上がり、2つの惑星が近くにあるのを観測した。寒風の中、子どもたちはいつまでも天体望遠鏡をのぞき込んでいた。明星小学校5年生のイ・ヒウォンさん(11)は「学校の先生に教えてもらい参加しましたが、こういう機会はあまりなく、宇宙に興味がすごく沸いた」と話した。

コメントを残す