大分みらい信用金庫森田展弘理事長新年あいさつ

森田展弘大分みらい信用金庫理事長

 平素より大分みらい信用金庫に格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、人の移動や企業活動が制限され、戦後最大の落ち込みを経験しました。感染拡大防止と経済活動の両立が進む中で、国内新規感染者数の減少や中国経済の回復を受け、個人消費や輸出、生産において持ち直しの動きがみられましたが、その後の感染の急拡大から収束時期が見通せず先行きの不透明な状況が続いています。
 このような中、当金庫の営業地域にある別府、湯布院におきましては、全国有数の観光地として、観光関連サービス業や飲食業を営むお取引先が多く、深刻なダメージを被っています。当金庫は、影響を受けている地域の中小企業の皆さまの資金繰り支援や各種補助金申請のお手伝いなど、金融面における様々なご支援に取組んできました。
 地域経済がコロナ禍以前の状態に戻るまでには、相当の時間を要すると見られる中、地域経済全体が疲弊してしまわないよう、今後も資金繰り支援はもちろんのこと、ビジネスマッチングやコスト削減などお取引先の本業のご支援に真正面から取組み、最善の努力を果たしていく所存です。また、先行きが見えない中で事業の継続に不安を抱え、廃業という選択肢を選ぶお客さまもいらっしゃいます。事業承継支援にもこれまで以上に取組み、地域の産業を守っていきたいと考えています。
 金融以外の地域貢献として、微力ではありますが、ドライブスルー形式のお弁当のテイクアウト販売「#みらいエール飯」を実施したほか、役職員における昼食やイベント時のお弁当利用の奨励、ホテル・旅館の利用時の補助制度の拡充などを実施してきました。また、職員互助会である「信友会」とともに、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方々への支援にお役立ていただくため、当金庫の店舗がある6市1町へ「コロナ対策応援金」を贈呈させていただきました。
 さらに、コロナ禍以前からの取組みとなりますが、地域観光の推進として全国254の信用金庫のネットワークを活用した観光客誘致活動にも取組んでいます。県内3つの信用金庫が協力して「大分県誘客案内プログラム」を作成し、コロナの収束時期を見据えながら、全国の信用金庫にご案内を行い、県外からの年金旅行や慰安旅行などの観光客誘致に繋げていきたいと考えています。
 持続可能な地域社会の実現のため、引き続き創意工夫して、我々にできることにチャレンジしていきます。
当金庫は、令和4年4月に創立100周年を迎えます。100周年にあたっての気持ちを一言で表すと「感謝」という言葉に尽きます。この地域の金融機関に育ててくれた地域の皆さまに感謝、必要とされる金融機関になるよう日夜がんばっていただいた先輩方に感謝、そして現在頑張っている役職員に感謝。この100周年は、『これまでの感謝の気持ちを大事にし、創業の精神「地域を守り続ける」という新たなる覚悟を持って、未来(あす)に挑む節目の年である』と考えています。
 また、昨年9月に本店新築に着手しました。旧本店は既に築後56年が経過しており、排水設備、セキュリティー設備、外壁等の改修が困難な状況にあるため、お客さまの安全性、利便性を考慮のうえ、100周年を機に新築することを決断しました。かねてから心配されている南海トラフ地震にも対応した設計を施しており、近隣住民の皆さまの避難場所としても機能するよう躯体のしっかりした建物を築きたいと考えています。
 新本店は、安全性、快適性、柔軟性、地域貢献、しんきんかん、低費用の6つの条件を備えた「地域、職員に永く親しまれる本店」をコンセプトにしており、2022年3月の竣工を予定しています。当面はご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程、よろしくお願いいたします。
 これからも「地域の皆さまから笑顔をいただける信用金庫を目指す」をスローガンに、創立100周年に向け、「感謝」の気持ちをもって、地域金融機関としての使命を果たしていきます。

 結びとなりますが、コロナ禍が1日も早く収束しますよう、また、地域の皆さまのご健康とご多幸、ならびに益々のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

〈新本店の6つの条件〉
「安全性」、「快適性」、「柔軟性」、「地域貢献」、「しんきんかん」、「低費用」

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