サラヴィオがシンポジウム開催

河崎眞澄さんが故李登輝総統について話した
江口克彦さんが故松下幸之助さんの話をした

 (株)SARABiO温泉微生物研究所(濱田拓也代表取締役社長)が後援する生誕98年記念李登輝総統追悼シンポジウム「李登輝と松下幸之助二大偉人の実像と哲学」を15日午後2時40分、亀の井ホテル2階で開催し、40人が出席した。
 シンポジウムに先立ち、濱田茂(株)サラヴィオ代表取締役会長と来賓の長野恭紘別府市長があいさつした。
 元産経新聞論説委員の河崎眞澄さんが「(元台湾総統の故)李登輝総統の人生そして日本と台湾」をテーマに講演した。
 故李登輝総統は、日本が台湾を統治していた大正12年1月15日に生まれ、日本名は岩里政男。日本教育のピュアな部分を受け継いでいる。1968年にアメリカのコーネル大学で農業経済学の博士号を取得した。
 台湾軍政を敷いた、初代総統の蒋介石の実子で、台湾民主化への道を模索する蒋経国を紹介。
 「第3代台湾総統を務めた蒋経国が農業経済学は重要と気づいた。農業や畜産業が国を作る上で大事と気づき、日本やアメリカで学んだ秀才李氏を政治の世界に引っ張りこんだ。これが1972年の出来事。その後、李氏は市長や副総統を歴任。蒋経国の糖尿病が悪化し、88年1月13日に急死。その後、李氏が総統となった。一党独裁を自然に変えないといけないと考え、憲法改正をし、有権者全体の直接選挙で選ばれて総統となった。この根幹にあったのは、日本の教育であり、何千、何万冊の書籍から得た知識や哲学があった」と話した。
 続いて、元参議院議員で松下電器産業元理事の江口克彦さんが故松下幸之助氏について述べた。
 多くの部下(社員)が出来た江口さんに対して松下氏が「社員の数が多くなったな。千人ぐらいか」と言ったので、江口さんは「250人です」と答えた。すると、松下さんから「家族の数は入っていないのか」と言われた。江口さんは、松下氏は家族のことまで考えて経営しているのかと思った。
 思い出として「松下さんが90歳のときだったと思うが、『大学を作りたい』と言った。理事長をされるのですかと聞くと『理事長は他の立派な人にしてもらい、第一号の学生になる。勉強したい』と言ったことに感心した。91歳のとき、『大学設立の準備を進めてくれ』と言われた。簡単に大学は出来るもんではない。加計学園だって相当苦労したのに」と笑いを誘った。
 シンポジウム終了後、質疑応答が行われた。

コメントを残す