大分県教育委員会は今年度3回目の「やさしい日本語」実践交流会が16日午後1時30分、別府市中央公民館講座室で開催。在住外国人として立命館アジア太平洋大学の留学生・外国人教職員5人(ウズベキスタン1人、インドネシア4人)、地域住民10人が出席した。
大分県立図書館学校・地域支援課地域学習支援担当の主任社会教育主事の黒木哲也さんが司会を務めて、始めにインタビューゲームを行った。
留学生らが日本語で日本人にインタビューをし、日本人はより分かりやすいような表現で伝えた。
そのほか、留学生らが持っている「文カード」とつながっている日本人が持っている「文カード」を探すペアづくりゲーム、ビンゴゲームをして交流を図った。
ゲーム終了後、参加した留学生らは「今年一年はあまり交流する機会がなかったから、今回のような取り組みは嬉しい」「日本語を話す機会があまりなかったから、楽しかった」「いろいろなことを学べて良かった」などと感想を述べた。
続いて、指導や助言をした本田明子立命館アジア太平洋大学言語教育センター長兼教授が「20年前、APUに来たときは、別府でもこのような感じは無かった。APUの2030ビジョンというものがあり、APUを卒業した人が世界を変えるというもの。世界を変えるということはそんなに大きなことではなく、こういう風にふれあいながら人の考え方、気持ち、意識を変えていくことで、いつの間にか変わるものです。このような世界が広がればと思います」。
森山貴仁大分県立図書館副館長兼学校・地域支援課長は「大分県は昨年から、地域の日本人と地域で暮らす外国人とのコミュニケーションを進めてもらうために『やさしい日本語』というスキルを使って、勉強していこうと始めました。人とのつながりで自分が生きる力をもらいます。皆さんが交流会を楽しんでくれたことが私は嬉しいです。留学生の皆さん、周りの日本人とたくさんお話をして、日本のことをたくさん知って下さい」と講評した。
4月から、「やさしい日本語」はこれまでより深く研修を行い、別府に広げる活動を考える。