杵築市と日出町を管轄する杵築速見消防組合(本部、杵築市)は、令和2年の火災及び救急出動のまとめを発表した。火災は51件(前年対比15件増)、救急は2473件(同237件減)だった。
火災は、杵築市は27件(同3件増)。建物が6件(同2件増)、林野3件(同2件増)、車両1件(同1件減)、その他17件(同数)。日出町は24件で、前年と比べて倍になった。建物11件(同1件増)、車両1件(同1件増)、その他12件(同10件増)。いずれも死者はいない。
その他は、ゴミなどを燃やしている最中に目を離してしまい、それが火災につながったケースなど。建物火災では、夜の発生が半数以上を占めて、原因が分からなかったケースも多くあった。草野康宏警防課長は「深夜の火災では、火に気づかずに逃げ遅れてしまうこともある。火災報知器の設置をお願いしたい」と話した。
救急は、年々増加していたが、昨年は大幅に減少。最も多いのは、急病で1451件(同199件減)、転院431件(同31件減)、一般負傷398件(同19件減)、交通事故153件(同15件増)、その他40件(同3件減)の順。
新型コロナウイルス感染症が拡大し、全国に緊急事態宣言が出された前後の3~5月の救急要請が大幅に減っていることから、組合では「救急出動の要請を控えたのではないか」と分析している。また、新型コロナの予防対策として、多くの人がマスクの着用や手指消毒を徹底した影響か、新型インフルエンザの患者が減ったことも影響しているのではないかとみている。