第57回くらしの中の竹工芸展

県知事賞を受賞した清水貴之さんの「つぼみ」
別府市長賞を受賞した長谷川絢さんが謝辞を述べた

 「竹・ルネサンス」実行委員会(岩尾一郎会長)は「第57回くらしの中の竹工芸展」を26日から、別府市竹細工伝統産業会館で開催している。
 初日の26日午前10時から、同会館2階で表彰式が行われた。今回は76人が128点を出品した。新型コロナウイルス感染症予防のため、受賞者と一部の実行委員に限定して行った。また、県知事賞を受賞した清水貴之さんは東京から先週戻って来ていたが、新型コロナウイルスの感染予防の観点から出席を控えた。
 表彰式で、岩尾会長から参加した受賞者一人ひとりに手渡された。
 主催者を代表して岩尾会長が「例年、多くの人が訪れての審査講評をしましたが、今年は視聴覚ライブラリーでのビデオ上映というコロナ対策を取ります。皆さんには、コロナが去った後も努力して、もっと別府竹細工の隆盛を願えるような作品を作って下さい」と式辞。
 続いて、受賞者を代表して別府市長賞と特別賞を受賞した長谷川絢さん(34)=竹田市在住、竹藝家=が「今回は清水さんのご出席が叶いませんでしたので、僭越ながら代表してごあいさつ申し上げます。受賞は大変な励みとなり、学びを生かして一歩ずつ努力していく所存です」と謝辞を述べた。
 表彰式終了後、例年は1階の展示室絵各賞の講評があったが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止した。展示室の期間中、審査委員による審査講評を管内でビデオ上映している。
 なお作品展は2月14日まで。時間は午前8時半から午後5時。1、8日は休館日で、最終日の14日は午後4時まで。別府市、別府竹製品協同組合、大分みらい信用金庫共催。今日新聞社など後援。
 市長賞などを受賞した長谷川さんは「私は京都伝統工芸大学総合工芸コースを出ていて、ルーツが大分に無いということが気になっていました。今回の受賞で、大分のメンバーとして迎え入れていただけた、背中を押していただけたと思います」と話した。
 各賞の受賞者と作品名は、次のとおり。(敬称略、カッコ内は作品名)
 ▽大分県知事賞=清水貴之(つぼみ)▽別府市長賞=長谷川絢(孵化)▽別府竹製品協同組合理事長賞=中村理(竹と漆のケーキサーバー)▽別府竹製品卸商業組合理事長賞=大谷良三(コーヒードリッパー)▽別府市議会議長賞=中村圭(盛り皿 並)▽大分県竹産業文化振興連合会会長賞=一木律子(春の小籠))▽別府商工会議所会頭賞=今井陽介(香ノ籠)▽別府市観光協会会長賞=大谷健一(巣籠りのデーブルライト「四ツ目」)▽大分合同新聞社社長賞=後藤洋司(だんだらじょうけ)▽大分みらい信用金庫理事長賞=中岩孝二(四つ目編み茶匣)▽光雲斎賞=後藤哲律(花籠・磧)▽クリエイティブ・デザイン賞=中臣一(stacking flower basket編花火)▽特別賞(竹・ルネサンス賞)=長谷川絢(孵化)