明豊3年連続の選抜出場決まる

3年連続で“センバツ”の切符を手にした明豊野球部員
選考委員から電話を受ける岩武茂代校長

 「第93回選抜高等学校野球大会」の選考委員会が29日、大阪市内で行われ、明豊高校の出場が決まった。明豊の甲子園は春夏合わせて11回目で、春の選抜は3年連続5回目。
 選考委員会から午後4時10分過ぎ、電話がかかり、受話器を取った岩武校長は笑顔で「ありがとうございます。より一層精進します」と応えた。
 実相寺の練習グラウンドで吉報を受けた川崎絢平監督は、安堵の表情を浮かべた。
 練習を中断しベンチ前に集合した部員を前に川崎監督は「こういう時代の中で、好きな野球が出来るということは幸せなこと。決まってすぐ言う言葉ではないが、大会が開催されなかったら何も残らない毎日。昨年は選抜が無くなったから、今年だって起こりえる状況にあった。最高の準備をして一人ひとりが甲子園に向かっていく、野球が出来ることが幸せという気持ちを噛みしめるように」
 「目標は昨年の先輩が『日本一』と言ったからには、早々に日本一を目指す。秋の時点では『力がない』と言われながら、それに奮起して勝ち上がってきたチーム。選抜に出る自覚と責任を持って、試合に臨む」と述べた。
 明豊は、昨秋の第147回九州地区高校野球大会で4強入りし、“春の選抜”5回目の出場を手にした。また、一昨年の選抜では、2001年、09年、17年に夏の甲子園で記録していた8強を上回る初の4強に名を連ねた。
 幸修也主将(2年)は「このような状況の中で、開催されることに感謝して甲子園でのプレーに表せたらと思います。目標は、昨年から『日本一』と掲げています。日本一に向かって練習しているので、頑張っていきます。この一カ月で、甲子園の舞台が一番良い状態で迎えられるよう、そして甲子園でも緊張感を持って頑張ります。3年生は昨年、コロナの影響で選抜が中止になって苦しい思いをしているのを見てました。その3年生が、自分たちの補助をしてくれているので、3年生の思いも背負って甲子園で優勝を成し遂げたいと思います」と述べた。
 第93回選抜高等学校野球大会は2月23日、組み合わせ抽選会があり、3月19日に甲子園球場で開幕。決勝戦は31日を予定。一般選考28校(九州は4校)、21世紀枠4校の計32校が出場する。

長野市長がエール

 長野恭紘別府市長は29日、明豊のセンバツ甲子園出場が決まり次のようにコメントを発表した。
 「明豊高等学校野球部の3年連続5回目の選抜出場、春夏通算11回目の甲子園出場、誠におめでとうございます。選手及び関係者の皆様には心からお祝い申し上げます。今大会では、昨年から続く新型コロナウイルス感染症に対して懸命に闘っておられる方々へ、粘り強く躍動感あふれる姿でエールを届けてください。心から応援しています。がんばれ!明豊ナイン!」