今度は市長が登場か

福島知克会長が長野恭紘別府市長に要望書を手渡した

 一般社団法人別府市観光協会(福島知克会長)が令和2年度臨時理事会を9日午後1時30分、ビーコンプラザ地下1階リハーサル室で開催した。理事47人のうち、会場に25人、Zoomで6人が参加した。
 冒頭、福島会長が「別府の観光業の発展を目的にしている観光協会が、本来果たすべき役割を果たしていないような現状であります。一日も早く観光産業全体の支援が出来るよう正常化に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします」とあいさつ。
 報道陣退出後、報告事項としてこれまでの経過報告、調査委員会の報告を行った。
 続いて、議案として「協会の今後の運営体制」と「臨時総会の開催」を提出し、出席者に諮った。
 臨時理事会終了後、名誉会長の長野恭紘別府市長を訪れて、臨時理事会で承認を得た「長野市長に市観光協会会長へ就任」の要望書を提出した。
 要望書には「昨年6月30日の総会以降、混乱が続いている協会の運営体制の立て直しを図り、一刻も早く新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けている別府観光の再生・発展に向けて取り組むべきである」と長野市長に就任を要請。
 長野市長は「市民の皆さんや多くの皆さん方から、協会が混乱している状況に見られるというのはよろしくない。私の力があまり無いばっかりに、皆さんが思うような体制がとれずに来ました。しっかりと考えて、微力ながら頑張っていきたいという思いがある」と述べた。
 要望書提出後、臨時理事会で決定した事項を説明した。
 市長報告終了後、福島会長、伊藤慶典理事、安波照夫専務理事が報道陣の質問に答えた。
 30日に開催する臨時総会で理事に、その後の臨時理事会で会長に就任する見込み。
 また、臨時理事会には梅野朋子氏、雅子氏、豊久伸彦氏らも出席した。

梅野氏側がコメント発表

 今回の臨時理事会で梅野氏の出席者として次のようなコメントを寄せている。以下は要約。
 会長人事についてはこちらが正しい、相手が間違っていると言いあい互いに同じことが繰り返されます。名誉棄損につづき3月1日には、地位確認並びに臨時理事会の不存在の提訴がされました。何とか福島さんと梅野さんの名誉を守り、別府の為に和解ができ、新たな会長にお願いできないかと、多くの声を耳にします。「和解」が必要です。当事者同士が向き合って十分に話し合う事が一番と考えます。是非話し合って頂きたい。福島さん・梅野さんの名誉を守り、新たな会長を選出する臨時理事会を「福島さんと梅野さん」の2人の連名で開催通知を出して頂きたい―と言う提案をします。
 昨年6月の臨時理事会の造反劇から始まった会長ポスト問題。梅野氏側は民事、刑事双方に訴え、福島氏側に異議を唱えた。一方、水面下では幾度となく調整がくり返されたが、不調に終った。
 手続は現在継続中。九州を代表する公的企業の代表が観光世界に乗り込みある種の期待感をもってこれを受け止められたが、9カ月を経て長野市長の判断を求める結果に。
 「長野市長には公平な対応に期待したい」としている。