令和3年第1回の別府市議会定例会②

 別府市議会の令和3年第1回定例会は16日午後1時から、本会議を再開して一般質問を行った。
 午後は、午前中途中だった美馬恭子氏(日本共産党議員団)から始まり、野口哲男氏(自民党議員団)が新型コロナウイルス感染症対策や歴史教育などについて、質問を行った。

コロナの検査やワクチンは

美馬恭子氏(日本共産党議員団)

美馬 恭子氏

 美馬氏は、新型コロナウイルス感染症のPCR検査の拡大について「市民の自主努力の成果で、市内での感染は落ち着いているが、気候も良くなり、人生の節目を迎える人もいて、ある程度の人の動きが予想される。飲食店関係者に検査をし、ノウハウが蓄積されているのでは。対象を拡大し、定期的にやってほしい」と質問。
 樋田英彦健康づくり推進課長が「大分県において、介護施設職員などに検査キットを配布するなど、検査を広げながら感染防止を進めている。県や現場の状況を把握し、感染防止に努めていきたい」と答えた。
 ワクチン接種について「多くの人に接種を促進するためには、広報が大切。50%ほどの接種では、集団免疫には良くない。多くの人が受けられるように、戸惑いがないないようにしてほしい」とした。
 大野高之健康づくり推進課参事は「市民が十分に理解し、判断できることが大切。適切な時期に正しい情報提供をしていきたい。医師会と協議をし、正確で安心に接種が行える方法を考えていきたい」と答えた。
 また、介護保険料の据置について質問。阿南剛高齢者福祉課長は「コロナ禍で負担を増やさないように、基金を取り崩して据置にした」と述べた。美馬氏は「気持ち的に余裕がもてれば、良いと思う。継続できるようにしてほしい」と要望した。
 他にも、共生社会の実現や就学前教育についても質問をした。

デジタル教育とは

野口哲男氏(自民党議員団)

野口 哲男氏

 野口氏は、近・現代史教育について「日本の将来を憂いての質問」と前置きした上で、北方領土や尖閣諸島、竹島などの領土問題を取り上げて「事実を知り、正しい知識を身に着けておくことが重要だと思うが、別府市の取り組みはどうなっているのか」と質問。
 北村俊雄学校教育課長が「学習指導要領により、社会科などで領土について指導するように示されている。日本の歴史や領土について学習をしている」と答えた。
 韓国や中国との問題、教科書の選定・選択についても触れて、「正しく理解するのは、教科書が大事」と指摘した。
 寺岡悌二教育長は「ICT(情報通信技術)を活用しながら、SDGs(持続可能な開発目標)を解決する力が大切だと思う。子どもたちが困っていることに活用することが可能だと思う」。
 長野恭紘別府市長は「ICTはあくまで手段であって、それを活用して誰のためになるか、真の国際人として別府を羽ばたかせるために、教育委員会としっかりと考えていきたい」とそれぞれ述べた。
 また、別府市のデジタル教育について「ハード面はお金をかければ、ある程度解決すると思うが、ソフト面をしっかりと大事にしてほしい。心配するのは、指導教職員の問題。大学生が多くいるのだから、デジタル学習パートナーとすることも1つの考え方だと思う」と述べた。
 北村課長は「調査研究を続けていきたい」と答えた。