「別府タワー」を再活性化

兼光郷道開世通商社長
64年の歳月を経た別府タワー

 青山町8番5号の開世通商(兼光郷道社長)が別府タワーの経営を引き継ぐことになった。
 兼光社長は「別府のシンボルである別府タワーを購入する機会を頂き、誠に感謝しています。リニューアルを進めてコロナ収束後、別府観光の発展に貢献したい。外観のライトアップなど改修を行い、タワーと共に地域の皆様の心にも明るい光が灯り、親しまれることを願います」と語る。
 別府タワーは昭和32年に完成。高さ90㍍。名古屋市の名古屋テレビ塔を始め、大阪市の通天閣の翌年、東京都の東京タワーの前年に完成した。札幌市のさっぽろテレビ塔、福岡市の博多ボートタワーと合わせて「タワー6兄弟」と呼ばれ、別府タワーは「別府三太郎」の愛称で親しまれている。設計はいずれも建築家の内藤多仲早大名誉教授が手がけた。昭和32年から開催された別府温泉観光産業大博覧会の目玉施設として当時の別府市長である故脇鉄一氏らが立ち上げた別府観光開発株式会社が建造。昭和63年、タイホーレジャーグループが買収して運営を継続。平成19年には国の登録有形文化財に指定された。
 開世通商は別府アートミュージアムや豊後大野市の稲積水中鍾乳洞を運営している。改修の内容は今後検討し、1、2年以内には新装オープンを目指す。
 ▽兼光郷道社長(44)、別府市出身。
 平成13年、中央学院大学卒業。
 同年、東京都のジョイントコーポレーション(現長谷工不動産)入社。不動産業を学び退職後、三菱地所プロパティーマネージメント入社。
 平成24年、開世通商入社。常務取締役に就任。
 平成25年、グループ会社「カイセイ・プロパティーズ株式会社」設立。代表取締役に就任。
 平成27年、代表取締役副社長に就任(代表2人体制)。