県特殊詐欺等被害防止条例施行から1年

 大分県特殊詐欺等被害防止条例が施行されて1日で、1年が経過した。
 この条例は、県、県民、事業者などの責務や各種対策を明確化し、更なる対策を強力に進めていくことを目的として制定された。
 条例では、大きく分けて「オール大分による総合的な対策」「犯行拠点(アジト)対策」「架電リスト(名簿)対策」の3つの柱で構成されている。
 オール大分による総合的な対策として▽県民に関するもの=県民は、特殊詐欺に関する知識と理解を深め、日ごろから被害の防止対策に取り組むよう努めること。被害に遭っているおそれがある人を発見したときなどは警察へ通報することなど▽事業者に関するもの=被害に遭っているおそれがある人を発見したときなどは警察へ通報し、声かけなどの措置をとること。事業活動が特殊詐欺に利用されないよう必要な措置をとること―など大分県民や事業者の努力義務について定めている。
 特殊詐欺被害を事業者からの通報により阻止できたのは3月末日まで、23件約206万円。
 県警は「引き続き、積極的な声かけと通報をお願いします」と呼びかけている。
 また、大分県と各市町村では今年度も「迷惑電話防止機能付電話機」の購入補助を行っており、電話機または外付け機器の購入費の3分の2(上限1万円)まで。
 主な条件は▽県内居住の65歳以上の者のみで構成される世帯▽過去に県警から電話機などの貸与をされたことがない―など。