別府溝部学園高校で戴帽式

ナイチンゲールの灯を手に誓詞を斉唱し看護の道への思いを新たにした

 別府溝部学園高校(佐藤清信校長)は28日午前10時、第47回戴帽式を同校体育館で開催した。看護科の第18回生43人が実習を前に看護師となるための第一歩を踏み出した。
 佐藤校長が「戴帽式は、看護師としての専門職としての技術を身に着けるための準備が整ったということ。3年間、必要な基礎的な学問や人間性を養うための勉強に励んできました。本当に看護師を天職としてこれからの人生を歩んでいけるのか、今日を迎えるということは、健康への援助をすることを誓ったということ。ナースキャップは現場では見なくなりましたが、看護師の象徴として長い間世間一般に浸透し、意味がある。専門職を選んだ人の証だと思う。過去の自分を移す鏡。今日の感動と期待を胸に、理想の看護師像に近づくために、明日からまた努力してほしい」と式辞。
 生徒1人ひとりが前に進んでナースキャップをつけてもらい、ナイチンゲール像から聖火をろうそくに灯して引き継ぎ、ナイチンゲール誓詞を朗読する「戴帽の儀」が行われた。生徒は決意を胸にキャップをつけてもらい「我が生涯を清く過ごし、我が任務を忠実に尽くさん。我は我が力の限り我が任務の標準を高くすることを努むべし」などとした誓詞を全員で読み上げた。
 溝部仁理事長が「天職として、喜捨の心、奉仕の心を忘れずにこれからも頑張ってほしい」と祝辞を述べた。
 戴帽生を代表して、福島凜さん(17)が「大きな節目の機会をいただき、身の引き締まる思いと、学を深めることをしていきたい。入学した時には、覚えなければいけないことが多く、専門的な知識も多くて現実の厳しさに直面し、看護師になれるのかと不安で投げ出したくなることもありました。基礎実習で現場で働く先輩看護師を見ていると、責任の大きさややり甲斐を感じました。理想の看護師像に向かって頑張り、ピンチをチャンスに変えて前向きな発想で困難を乗り越えていきたい」と決意を語った。