地元の魅力を再発見

大分みらい信金本展の工事壁面にコンテストの受賞作品を展示中。
優秀賞に選ばれた荒金さん(右、作品のその右側)と照山実行委員長

 大分みらい信用金庫(森田展弘理事長)は、駅前通りの本店建て替え工事中で、工事壁に「べっぴん商店街インスタグラムフォトコンテスト」の受賞作品を展示している。
 コンテストは、市内13の商店街で構成する別府市中心市街地商店街がコロナ禍で需要喚起を目的とした国の「GoTo商店街」として採択を受けた「べっぷまちなか一店逸品プロジェクト~ヒト・コト・モノ~」の取り組みの一環。みらい信金はその活動に協賛している。
 今年3月から4月にかけて写真を募集し、約160点の応募があった。その中から、実行委員会メンバー約20人で審査を行い、最優秀賞1点、優秀賞2点、商店街賞4点を決めた。
 優秀賞をとった、荒金さなえさん(43)は、別府商工会議所青年部で同じようにSNSを活用した取り組みをしていたこともあり、応募。朝ごはんイベント「グッドモーニング別府」に参加した時のうまい処「おーちゃん」で美味しそうなボリューム満点の朝ご飯の写真を撮った。「他にも色々と撮って応募したのですが、シンプルな写真が選ばれた。賞品にひかれて始めましたが、無欲の勝利でした」と喜びを語った。
 最優秀賞に選ばれた写真は、喫茶なつめの小倉トースト。厚めのトーストに小倉あんがたっぷりのり、アイスが添えられた小倉トーストはなつめの人気メニュー。ほのかにあがる湯気が食欲をそそる。被写体となったなつめの松尾千恵店主(57)は「コロナ禍で、昼間の飲食店も厳しい。そんな中、うちの写真が最優秀賞に選ばれて、うれしくてありがたい。どなたが撮ってくださったのか分からないのですが、お礼を言いたい。この先どうなるのか不安なこともありますが、明るいニュース。真面目にやっていれば良いことがあるのだなと思った」と笑顔。
 プロジェクトとフォトコンテストの実行委員長の照山秀逸別府駅前商店街振興組合理事長(63)は「地元商店街の魅力を再発見し、活性化に役立ったと思う。コロナ禍で、人を集めるようなイベントは出来ないが、今やれることをやっていきたい」と話した。
 駅前通りを歩く人たちも足を止めて写真を見て、お店に興味を持つ人も少なくない。
 作品の下のプレートには、撮影場所と同時に店の情報を見ることが出来るQRコードもついていて、気になる店をチェックできる。作品の展示は8月末頃までを予定している。