デジタル化推進へ人材を育成

デジタルについて学ぶプログラムで人材育成を図る

 別府市は、ベネッセが提供するDX人材育成プログラム実証研究に参加。職員が好きな時間に好きなカリキュラムを学ぶことが出来るもので、各部署から50人が参加している。
 DXは、「デジタルトランスフォーメーション」の略で、ITの浸透により人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるという概念。あらゆる場面でデジタル化が進む現代で、より効率的に、職員の負担軽減にも活用できるデジタル技術を使いこなす人材の育成を図る。
 別府市は、「BEPPU×デジタルファースト宣言」を行い、推進計画も策定。デジタルの力を活用して、事業の効率化や働き方改革、情報発信により、市民サービスの向上を目指している。行政運営面では、職員が行う定例的な作業手順をあらかじめ登録することで、職員に代わって業務を自動的に実行する情報システム「RPA」、LINE公式アカウントの開設、窓口の待ち時間をスマートフォンにお知らせするなどの事業を展開してきた。より多くの職員がDXについて知識を得ることで、全体の業務の中で、さらなるデジタル化が進むことが期待される。
 RPAの活用で事務負担の軽減を体感した職員が、別の部署に異動してそこでもデジタル化の導入を図るなど広がりをみせている。気軽に参加できる研修を導入することで「デジタルの入口」を広げ、興味を持ちやすくした。
 今回利用しているのは、オンライン学習サービス「ユーデミー・ビジネス」。6月10日から8月31日までの間、好きな講座を自分で選んで受講することが出来る。ミニアニメで見るやさしいDXの入門編とDXの仕組みからデータ活用方法を学べる2つの講座は必須。普段の職員研修ではなかなかないプログラムも多く、自身のスキルアップにも活用することが出来る。
 受講はネット環境があれば出来る。職員研修の一環のため、業務時間内で受講するのが基本だが、自宅でも学べる。また、1つの講座は短時間のため、空いた時間に見ることが出来るのも特徴。
 参加している職員には好評で、「はじめてのAI」やエクセルの活用法、プレゼン資料の作成術、データ分析方法などの講座が多く見られている。一方で、実証研究のため、期間中は無料だが、その後は有料となるため活用については検討中。今後、どういった形で人材育成を図るのかが課題となる。