「努力不足」と厳しい声

温泉課がこれまでの経緯について説明をして理解を求めた

 別府市は、市営北浜温泉(テルマス)の廃止の方針決定に伴う利用者説明会をこのほど、午後2時と午後5時の2回、実施した。午前中は10人ほどが参加した。
 中村賢一郎温泉課長が「日頃からご利用いただき、お礼を申し上げます。このたび、北浜温泉の今後の施設のあり方を検討するに当たり、今後、市営温泉として存続させることは無理ということで、廃止の決定としました。ご心配をかけして、申し訳ありません。このような決定に至ったのは、温泉課にとっても厳しいもの。利用者にはご不便をおかけしますが、意見をしっかり聞いて対応していきたい」とあいさつ。
 テルマスは平成7年に完成したものの、湯量不足の問題があり、平成10年に開業。水着を着て入る屋外健康浴が特徴となっているが、一定の温度に保つための管理経費が大きな負担の一因に。開設以来、厳しい運営が続いており、大幅な赤字が続いていることなどを議会からも再三指摘されていた。外部評価委員からも、廃止を含めた検討をすべきとの指摘を受け、検討を重ねてきた。昨年10月には市内全施設で利用料の見直しを行い、テルマスでも料金の値上げを行ったが、それでも赤字を改善することが出来ないでいる。
 温泉課としては「続けたい気持ちはあるが、どうしようもない」と理解を求め、健康教室の代替メニューの検討や回数券の返金、財産利活用の検討などを行う考えを示したが、閉館時期などについては条例改正が必要なため、その場での明言は避けた。
 出席者からは「何でもっと宣伝をよくしないのか」「温泉を健康にために利用することが出来る施設。なくなると困る」「おんせん県として残念の一言。集客する努力が足りなかったのではないか」など厳しい意見が相次いだ。