別府市公立幼・小・中学生に検査キット配布

小・中学校で保護者に抗原検査キットが配布された

 別府市教育委員会は28日と29日に、9月1日に新学期を迎える園児・児童・生徒が安心して登校が出来るようにと新型コロナウイルス感染症対策として抗原検査キットを希望するすべての園児・児童・生徒へ配布した。
 デルタ株の感染拡大を受けて、子どもたちにも感染が広がっていることから、配布を決めた。全国的には、夏休みを延長したり分散登校などの対策を取っているが、始業式前に検査を受けてもらう取り組みをしているのは県内では別府市だけで、市教委では「全国的にも珍しいかもしれない」と話している。
 対象となるのは、市内の公立幼稚園、小学校、中学校に通う園児・児童・生徒で7737人。そのうち、希望者に対して、保護者が各小・中学校にキットを受け取りに行く形。保護者は受付でキット使用の留意事項と検査方法の紙をわたされ、同意書を読んだ上で同意をしてキットを受け取った。
 陽性反応が出た場合は、かかりつけ医か旧山の手中学校に設置されているPCR検査センターでPCR検査を受けてもらう。そこでさらに陽性となった場合は、保健所の指示に従ってもらう。ただし、陰性であっても感染予防対策の徹底が必要。
 別府市ではすでに教職員に対する新型コロナワクチンの優先接種を終えており、12歳以上の接種に関しても予約が始まるなど対策は進んでいる。今回、抗原検査キットを配布することで、さらに感染拡大防止を図る。
 キットを受け取った保護者は「事前に検査を受けることで、安心して登校できると思う」「感染拡大防止につながれば」と話した。