別府市議会の第3回定例会開会

上程中の議案について長野市長が説明を行った

 令和3年第3回別府市議会定例会が31日午前10時、開会した。会期は、9月27日までの28日間。
 定例会では、予算関係、条例関係各5件、決算関係9件、その他3件の22件を上程している。
 はじめに、長野恭紘別府市長が、7月3日に発生した姉妹都市の静岡県熱海市の土石流災害の犠牲者とその遺族に哀悼の意を表し、義援金箱の設置など出来る限りの支援に取り組むとともに、大分県と連携して上流部の盛土について調査及び安全性の確認を行い、防災に備えると話した。
 新型コロナウイルス感染症対策としては「6月に旧山の手中学校跡地に開設した別府市PCR検査センターでは、8月29日までに、PCR検査と抗原検査を合わせて1万3千件を超える検査を実施しています。市内の感染状況等を踏まえ、無症状で感染に不安を感じた方が検査を受けられる態勢を引き続き備えておくことで、市内の感染拡大防止につなげていく」と述べた一方で、ワーケーションの推進や新図書館等整備事業、上人ケ浜公園や春木川公園の整備など「コロナ禍であっても進めるべき事業は着々と進めていきます」とした。引き続き、上程中の議案について上程理由を説明した。
 惠良寧代表監査委員が、一般会計及び特別会計、公営企業会計(水道事業、公共下水道事業)決算について意見を述べた。一般会計・特別会計では「不納欠損額は1億6083万3497円となっており、市民負担の公平・公正性の観点から、自主財源の根幹をなす市税をはじめとする諸収入等については、新たな収入未済を発生させず、滞納を長期化させない適正な管理と厳正かつ的確な徴収事務を執行するなど、収納率向上への対策に積極的に取り組むように」と要望。コロナ禍でも、持続可能な財政基盤の確立を目指するとともに、費用対効果を十分に検証し、行財政運営の適正化及び効率化に向けた更なる取り組みを求めた。
 公営企業会計決算では、令和2年度から公共下水道事業が公営企業会計に移行し、初めての決算となる。水道事業については「市民生活はもとより、観光産業や都市機能の充実を図るうえで重要な役割を果たしていることから、今度とも『市水道事業ビジョン』に基づき、年次計画数値と実績数値とを比較考慮しながら、経営基盤の強化と将来の財政負担の軽減及び平準化を図り、安全で安心なおいしい水道水の安定供給に向けた経営努力に取り組むように」とした。下水道事業については「重要なライフラインの1つ。経年的な老朽化が認められる施設については、計画的に改築や更新を行い、施設の機能維持や長寿命化を図るとともに、災害に強い施設の整備充実に努めてほしい」とした。
 日名子敦子氏(自民党議員団)の動議により、全議員で構成する予算決算特別委員会の設置を決め、本会議をいったん休憩として委員会を開いた。委員長に荒金卓雄氏(公明党)、副委員長に日名子氏を選任。審査方法についても、これまで同様、会派代表による総括審議と個別審議を行うこととした。特別委員会は8日から10日に審議を行い、14に表決を行う予定。
 上程中の議案は、決算を除いて9月3日に議案質疑が行われる。