別府市議会の予算決算特別委員会③

 別府市議会の予算決算特別委員会(荒金卓雄委員長)は9日午前10時、委員会を再開して令和2年度決算の個別審査を行った。午前中に、泉武弘氏(行財政改革クラブ)と美馬恭子氏(日本共産党議員団)、市原隆生氏(公明党)が質問を行った。委員会は上程された決算認定審査を終え、14日に採決を行う。
 泉氏は、職員人件費について「正規職員は平成27年と比べて126人減で、約6億8千万円減少しており、極めて大きい。ところが、再任用(退職後再雇用)を見ると、平成27年度に29人だったのが、令和2年度には87人。年金支給の問題があり、一概に悪いとは言えず、批判するつもりはない」とした上で、管理職の再任用について、管理職84人のうち再任用職員が10・1%いることを指摘。「次世代の芽を摘むことにならないのか。能力を否定するものではなく、若手を補佐してもらう立場が本来の立場だと思う」と述べた。
 末田信也総務部長が「若手の登用も積極的にしている。全体の行政運営を円滑に回すために、再任用の力も借りている」と答えた。
 その他、補助金などについても質問した。
 美馬氏は、ICTを活用した情報発信について現状を質問。新貝仁情報政策課長が、「公式ラインアカウントの登録者は令和2年度末で9082人。ゴミ分別検索や興味のある分野の情報を得ることができるセグメント配信、町名を登録することで収集日前日にお知するなど身近なサービスを提供している」と説明。
 美馬氏は「いろんな方面から情報提供が図れるようにしてほしい」と述べた。学生支援について質問。
 高木智香文化国際課長が「コロナの影響で生活が苦しい学生に対して、お米やパスタを配布する事業。現在は行っていないが、ヒヤリングを行い、必要であれば支援を検討する」と答えた。
 他にも、協働事業推進などについても質問した。
 市原氏は、「湯ごもりエール泊」の実績について質問。日置伸夫観光課長は「安心安全な別府温泉で心身を癒してもらうとともに、宿泊施設を支援するもの。3月末までの利用で市旅館ホテル組合連合会加盟施設は3万7809泊、その他は1401泊」と説明。
 市原氏は「宿泊に関わっている様々な事業者がいる。こういう形で支援をしていくことは、そこに関わる業種にも恩恵がいく。しっかり守ってもらいたい」と要望。
 日置課長は「多くの業種に経済効果をもたらす事業。今後も、全般的に直接的、間接的に効果がある支援をしていきたい」と述べた。
 この他、入湯税超過分の使途、新図書館等整備事業などについても質問をした。