家庭教育学級「合同研修会」に60人

家庭教育学級「合同研修会」の講師を
務めた子育てシンガーのmonさん

 別府市教育委員会は令和3年度社会教育活動総合事業「家庭教育学級『合同研修会』」を14日午前10時、別府市公会堂大ホールで開催し、約60人が参加した。
 自分の存在を認め、誰もが「生まれてきてよかった」と思える社会にしていくために、自己肯定感を育むことの大切さについて学ぶ。
 主催者の古本昭彦社会教育課長が「1年以上続くコロナ生活の中、子どもたちの取り巻く状況も大きく変化し、これまで以上に複雑化、多様化しており、学校や家庭だけで解決するには難しい課題が山積みです。このような課題を解決するため、学校と家庭が連携して、地域における教育力についてさまざまな事業に取り組んでいます」とあいさつ。
 続いて、子育てシンガーのmonさんが「うまれてきてくれてありがとう」をテーマに講演した。
 monさんは大分市出身で、2人の子育て中。九州を中心に講演会活動をしている。
 monさんは、幼いとき在日韓国人としてADHD(注意欠陥多動性障害)でいじめられた経験を持つ。
 「生まれて小学校に上がる前まで、おばあちゃんに預けられた。小学校に上がるとき、家に帰って初めて兄妹、お父さん、お母さんに会った」と述べた。
 「落ち着きがない子どもでした。注意されいじめられて学校が嫌いでした。しかし、小学3年生から変わりました。担任の先生が私を認めてくれました。授業中に歌を歌っても『良い声しちょんやん。小さい声で歌いよ』と言ってくれた。ラクガキを描いても掲示板に飾ってくれて、教室のみんなが拍手してくれた」と思い出を語った。
 「愛とは自分の根っこで、血がつながっていてもつながっていなくてももらえるもの。根っこが出来ている子は、思春期で上が全部枯れても自分の力で根っこを生やすことができます。大人が出来ることは、自分が持っている出来ることを、目いっぱいの愛を自分の子どもと関わっている子どもたちに伝えて、根っこ伸ばしをしてあげることではないかと思います」と話した。
 講演中、歌をはさんで自身の考え、思い出を話し、来場者の中には目頭が熱くなりハンカチを使う人も。
 講演終了後、加藤エミ社会教育課係長が謝辞を述べた。研修会終了後、第2回みんなでべっぷ子育てLaboが開催された。